カキや魚介料理の専門店を展開する東証グロース上場のゼネラル・オイスターで今春、筆頭株主との対立が明らかになった。今年3月期まで7期連続の営業赤字と業績が苦戦する中、筆頭株主から大胆な株主提案を受け、6月末の株主総会前に一悶着(ひともんちゃく)あったが、さらに当日も株主から緊急動議が提案されるなど、ちょっとした見ものとなった。(東京経済東京本部長 井出豪彦)
7期連続の営業赤字で
苦戦するゼネラル・オイスター
東証グロースに上場する「ゼネラル・オイスター」は6月29日の午後4時から東京・茅場町の「東京証券会館」で定時株主総会を開催した。30人ほどの株主が出席したようだ。今年3月期まで7期連続の営業赤字と業績が苦戦する中、筆頭株主から大胆な株主提案を受け、総会前に一悶着あったが、当日も株主から緊急動議が提案されるなど、ちょっとした見ものだった。
ゼネラル・オイスターはカキや魚介料理の専門店を首都圏中心に愛知、近畿、福岡などで合計26店舗を展開する。GINZA SIXに出店する店の名前は「エミット フィッシュバー オイスター&グリル」、銀座コリドー街の店は「オイスターテーブル」など、いくつかのブランドを使い分けている。2000年に設立され、15年に東証マザーズ(当時)に上場を果たした。
ご存じのとおり、カキは「海のミルク」といわれるほど、鉄・亜鉛・ビタミンB12などの栄養が豊富であり、ジューシーで濃厚な味わいが魅力的な半面、生食は食中毒のリスクが高いとされ、リスクを理由にカキを扱わないホテルや飲食店も多く、オイスターバーのチェーン展開はハードルが高いと言われていた。