ほどなくして、電話がオペレーターとつながりました。そこで「母が亡くなったので解約したい」と用件を伝えたところ、「この窓口では解約はできない」と言われ、次の電話番号を教えられました。
「この電話をそのまま、その番号へ回してくれればいいのに」と思いましたが、どうやらそういうことはできない、縦割り組織にありがちな決まりごとがあるようです。そこで素直に電話を切り、教えられた電話番号にかけ直しました。
ところが新しい電話番号に電話をかけると、また最初から同じことが始まるわけです。先ほどとほぼ同じメニューが音声で流れ、同じように推測して番号を押していき、同じようにオペレーターとつながるのを待ちました。
この窓口では母の契約が1つ、解約できました。ところが母には昼間の電力と深夜電力の2つの契約があったことが分かったのです。ここで解約できるのは深夜電力の方だけでした。昼間の電力契約の解除についてはもう一度、別の電話番号を案内され、電話をかけ直さなければなりませんでした。
今度ももちろん、最初からIVRの自動音声にしたがって、番号を押していくところからやり直しです。このときはオペレーターになかなかつながらず、待ち時間が長かったため、待っている間にスマホでの手続きも試してみることにしました。ウェブサービスのアカウントまで作成してメニューを探してみましたが、分かったことは最初の予想通り、ウェブ経由では解約はできなさそうだということでした。仕方なく、電話がつながるのを待ち、残った契約の解除をして手続きがようやく終わりました
「電話を受けたくない」ならば
ウェブに全メニューを置くべき
このような対応はこの電力会社に限ったことではありません。
以前、会員登録をしている宅配業者から、荷物の配達予定日の案内が届いたときのことです。私は現在、自宅以外にも拠点を持っています。その日は滞在する拠点の方に配達場所を変更してほしいと思い、スマホから手続きを始めました。しかし、どうやっても配達場所変更のメニューが見つかりません。