迷惑メッセージブロック機能は万能ではない

 2022年3月から、KDDIは迷惑メッセージブロック機能をau、UQモバイル、povo向けに提供している。

 これは、トビラシステムズが警察・自治体からの情報提供や独自調査を基に構築した「迷惑情報データベース」を活用し、迷惑SMSやメッセージを自動的に検知し、迷惑フォルダへの振り分けや警告表示を行うというものだ。

 このような迷惑SMSのブロック機能は他の携帯電話事業者も行っており、例えばドコモは2022年3月に、ソフトバンクは6月に、一部を除く全回線に対して「危険SMS拒否」「迷惑SMS対策」設定を適用している。これは「フィッシングSMS」と判定されたSMSをユーザーに届く前に遮断するというもの。導入によって、格安プランやMVNO回線を含む、ほとんどの回線でこうしたSMSの着信が減っているはずだ。

 ただ、これら事業者の対策はいずれも有効ではあるが万全ではない。体感では、迷惑メッセージの着信数は約半分になった、というところだ。スミッシング自体はいまだ活発に行われており、フィルタリング自体は完全には防げていないように思う。

※スミッシング(Smishing)…SMS phishingの略。フィッシングのうち、特にSMSを利用したもののこと。