歴史的な円安で、投資経験が豊富な富裕層が「得」している納得の理由Photo:PIXTA

ドル高円安の傾向が続いている。約24年ぶりとなる円安水準は、経済にも大きな影響を及ぼしかねない。そして、それは個人の資産にも波及していくだろう。そうした中、豊富な資産を持つ富裕層たちは、何を考え、どう動いているのだろうか。事例を踏まえて、富裕層が行っている「リスクヘッジ」について見ていこう。(アレース・ファミリーオフィス代表取締役 江幡吉昭)

シンガポール在住経営者、不動産投資家……
富裕層が今最も「懸念」していることとは?

 円安傾向が続いています。7月半ばには140円近くまで下げ、今も130円台をうろうろしている状況です。そんな数十年来の円安水準の中、富裕層はどんな投資をしているのでしょうか。

 今回は、二人の資産家の資産運用の状況や最近の懸念事項について事例を紹介するとともに、経験豊富な資産家が共通して行っている「リスクヘッジ」について解説したいと思います。