1ドル=129円突破の「超円安」の今、投資家が絶対やってはいけないことPhoto:PIXTA

今月19日、為替市場は1ドル=129円突破の「超円安」状態に入った。もし今後も円安傾向が続くのであれば、どのような対策が必要なのか。「超円安」の今、投資家が絶対にやってはいけないことについて解説しよう。(経済コラムニスト 大江英樹)

 今年に入って、為替市場では円安の流れが続いている。1年前の水準は108円前後であったものが今月19日には129円台を付けたから1年で20%近く、円が下落したことになる。かつては「円安=株高」という連想で動くことが多かったが、現在は必ずしもそうはなっていない。本来為替水準というのは短期的にはともかく、長期的には国力を表すものと考えるべきなので筆者個人の意見としては円安が今後も続くというのはあまり好ましいことではないと考えている。

 しかしながら実態として、もし今後も円安傾向が続くということであれば、それなりに考えておくべきことはあるだろう。筆者はエコノミストでもアナリストでもないので、今後の為替相場についての予測をすることはできないが、円安の流れの中で投資家が考えておくべきことを述べてみたい。

需給と金利で考えると円安は当然

 為替相場が変動する理由は大きく分けると「需給」と「金利」である。「需給」というのは実需に伴うものだ。一国の輸出と輸入の差額を見て輸出の方が多ければ、その国の通貨は高くなる。