「マウンティング上司度」チェックリスト10項目!部下に嫌われる言動とは?Photo:PIXTA

本人は熱心に部下を指導しているつもりでも、部下から「マウンティングされている」と思われてしまう上司がいます。どれだけ能力が高くても、部下に「いやなヤツ」だと思われたら管理職としてのマネジメントに苦労します。しかし多くの場合、上司本人はそのことに気付いていません。この笑って済ませることができない問題にどう対処すべきか。「マウンティング上司度」を測る10の自己診断リストを交えて、部下への適切な接し方を考えてみましょう。(アークス&コーチング代表 櫻田 毅)

部下に「すごいだろ」アピールをしてくる
“マウンティング上司”

 かつて私が勤めていた会社に、ヒット商品が出るたびに、後から「実は、あれは俺がやったんだ」とアピールする人が何人かいました。

「あれは俺が最初のアイデアを出してやったんだ」
「売れるように俺がアドバイスしてやったんだよ」
「社長が分かっていないから、俺が教えてやったわけよ」

 なんてことを、コソコソと部下に言うのです。

 実際に自分が担当者として仕事をしたわけではないのに、「俺って、すごいだろ」とアピールしたいのでしょう。私たちは彼らのことを、「俺がやった、俺がやった」と騒ぎ立てる「ヤッターマン」と呼んでいました。

 ヤッターマンは、部下から「すごいですね!」と認めてもらいたい承認欲求の塊です。しかし、部下たちは陰で、「あの人はヤッターマンだから」とか、「またまたヤッターマン登場」などと言っているのです。つまり、誰もその人が本当にすごい人だとは思っていないわけです。悲しいかな、上司本人はそのことに気付いていないため、毎度毎度、このような喜劇が繰り返されます。

 これは、最近よく聞く「マウンティング女子」ならぬ、「マウンティング上司」と通じるものがあります。熱心に部下を指導しているつもりでも、部下に「俺、お前よりすごいだろ」アピールをしていると思われてしまうのです。

 このようなマウンティング上司は、決して他人事ではありません。無意識な自分の言動が部下にそう思わせてしまうことがあり、それがマネジメントに大きな悪影響を与えてしまうからです。