コロナ写真はイメージです Photo:PIXTA

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では、患者を見るだけで、その人が後遺症を発症しそうかどうかを予測できることがあるようだ。米南カリフォルニア大学老年学分野のEileen Crimmins氏らが実施した研究で、肥満の人では、後遺症の発症リスクが5倍以上上昇することが明らかになった。また、罹患中に脱毛や頭痛、喉の痛みを経験した場合にも、同リスクは上昇していたという。この研究結果の詳細は、「Scientific Reports」に7月8日掲載された。

 Crimmins氏らは今回、米国民の代表パネルであるUnderstanding America Study(UAS)のCOVID-19に関する8,400人以上の調査データを用いて、COVID-19後遺症の発症率やその一般的な症状、発症のリスク因子について検討した。同調査では、2020年3月10日から2021年3月31日までの間に、2週間ごとに調査対象者がタブレットやスマートフォンを使って、健康状態や症状発現の有無などに関する質問票に回答していた。

 最終的に、新型コロナウイルスに感染し、感染の4週間前と感染の報告時、および感染から12週間後に調査に回答していた308人(感染時の平均年齢46.0歳、女性57.3%)を解析対象とした。