ドイツは国内に残る最後の原子力発電所3基について、閉鎖を延期する予定だ。政府関係者が明らかにした。ロシアはドイツへのガス供給を絞っており、今冬にエネルギー不足が起きる可能性に備える狙いがある。今回の動きは一時的な措置とはいえ、段階的な脱原発を目指してきた政策から初めて逸脱する形となる。閉鎖延期はオラフ・ショルツ首相の内閣でまだ正式には承認されておらず、議会での採決が必要になるとみられる。政府高官3人によると、一部の詳細については議論が続いている。原発3基の閉鎖は現在のところ、12月31日に予定されている。ただ、関係者によると、政府では一時的な稼働延長を認める2つの主要条件が満たされていると認識している。つまり、ドイツはガス不足に直面しており、原発の稼働を長引かせても安全上の懸念は生じないとみられることだ。