中国は過去20年間、景気減速の兆候が少しでもあれば大規模な財政支出が行われると世界の企業や市場が期待するように仕向けてきた。しかし現在、成長が鈍化する中、中国政府は低迷する経済をてこ入れするために小規模な対策しか取っていない。中国人民銀行(中央銀行)は15日、2つの主要政策金利を引き下げた。新たな指標で7月に一連の経済活動が鈍化したことが示されたのを受けた措置だ。米国と異なり、中国では金利の持つ効果は限定的だ。エコノミストらは、今回の利下げが消費者や企業の借り入れを促進する効果はほとんどないと分析している。世界第2位の規模を持つ中国経済は、秋の共産党大会を前に逆風に直面している。党大会では、習近平国家主席が最近の前例を破る3期目入りの承認を得るとみられている。