リズ・チェイニー下院議員が16日にワイオミング州の共和党予備選で敗北したのは、ドナルド・トランプ前大統領による「大統領選を盗まれた」という偽りの主張に勇敢にも立ち向かったからだ。チェイニー氏が負けたのは、アダム・シフ下院議員ら民主党員と連携することで、あまりに多くの共和党員を敵に回したからだ。どちらの見解も真実である可能性があり、われわれの見方では、チェイニー氏を3回当選させ、彼女の父親をそれ以上に何度も議会に送り込んだ保守的な州で、同氏が圧倒的な敗北を喫した理由としてはどちらも正しい。トランプ氏は、2021年1月6日の自身の不名誉な行動を受けて、同氏の弾劾に賛成票を投じた他の9人の共和党議員と同様に、チェイニー氏を敗北に追い込む標的にした。このうち8人が議席を失うか引退することになり、トランプ氏は復讐を遂げた形だが、共和党はあまり喜ぶべきではない。
【社説】チェイニーとトランプ、そして共和党
次期大統領選は党内分裂か
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