間に合わせの戦闘服を着たウクライナ海兵隊の新兵たちが草地で腹ばいになり、アサルトライフル(突撃銃)の撃鉄を起こし、標的に狙いを定めた。すると米国人の教官らが驚いたことに、彼らは次々と引き金を引き始めた。「撃ち方やめ!」とスティーブン・トンバーリン氏(62)は叫んだ。この部分の訓練を受け持つ米コロラド州出身の引退した警察官だ。「私が命令を出すまでは、撃つな。何もするな」。発射が再開されると、弾丸は土の防壁に当たった。大抵は的から遠く外れていた。「彼らの大半は動員されたばかりで、昨日まで電気技師やトラクターの運転手だった。多くの者は一度も武器を手にしたことがない」。このウクライナ海兵隊大隊の副司令官を務めるアントン・ソロフブ中尉は、主に米退役軍人からなるグループが実施する集中訓練の初日を見守りながらこう語った。
ウクライナ海兵隊の訓練、米退役軍人の新任務
動員される民間人、「時間は彼らを待ってくれない」
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