ロシアがウクライナに侵攻してから半年が経過した。軍事、経済の両面で戦況は緩やかながらも、ウクライナと後ろ盾である西側諸国に優位に傾く兆しが強まっている。だが、死と破壊の連鎖が終わる兆候はなお見えない。ウクライナはロシアの圧倒的な軍事力を前になお厳しい戦いを余儀なくされているが、西側からさらに武器が到着するのに伴い、ロシアの補給ラインや基地を確実に攻撃できるようになってきた。20日には、クリミア半島でロシアの黒海艦隊司令部がドローン(小型無人機)攻撃を受けるなど、ロシアの後方拠点がウクライナの攻撃に対してぜい弱さを増していることを改めて印象づけた。米国および欧州諸国の大半において、ウクライナを支援しようとする政治家や市民の機運は衰えていない。とはいえ、戦争の長期化やエネルギー・食料価格の高騰が西側の結束を弱めるリスクはくすぶっている。
ウクライナ侵攻から半年、ロシアの苦戦鮮明に
有料会員限定
あなたにおすすめ