サウナ写真はイメージです Photo:PIXTA

 サウナブームが続いている。一人でも楽しめる個室系や見た目が美しいビジュアル系など新しいサウナが増えている。日本サウナ学会代表理事で医師の加藤容崇(やすたか)さんに、サウナの健康効果と正しい入り方を聞いた。

 サウナは血管をしなやかにして血圧を下げる効能があります。結果、心臓の負担が軽くなり、心筋梗塞の予防にもつながる。さらに、習慣的に入ると認知症のリスクが60%減少するという研究報告も。これはサウナによって睡眠の質が上がることが関係しています。

 認知症の原因は、脳の神経細胞に老廃物がたまることですが、ノンレム睡眠と呼ばれる深い睡眠の間にこの老廃物が外に流れます。

「体の表面が温かく深部が冷えている」状態が、深い眠りの条件。サウナで体の内も外も温めたあとにサッと水風呂につかると、まずは「表面が冷たく深部が温かい」状態になります。すると体は崩れたバランスを戻そうとして、1~2時間経つとサウナに入る前よりも深部体温が下がり、一気に眠くなるのです。