成果を出しても「出世できない人」が見落としがちな二つの視点写真はイメージです Photo:PIXTA

突出した成果を出したとしても
上がつかえて昇進できない組織

 昇進に積極的ではない若者がよく話題になりますが、一方で昇進は、ビジネスパーソンにとって大きな関心事であり続けているのは間違いありません。昇進で給与の増加やキャリアアップが実現できるのですから、当然といえば当然です。

 昇進のためには何をすべきかを考えた時、まず頭に浮かぶのはそれぞれの持ち場で成果を出すことでしょう。

 しかし、残念なことに世の中は成果を出してもすぐに評価がなされ、昇進できる会社ばかりではありません。わかりやすいのは成熟産業に属し成長性に欠けた、年功序列型の組織です。

 こうした企業ではそもそもポストの数が限られている上に、昇進待ちの上の世代が詰まっています。若い世代の人が突出した成果を出したとしても、「あなたの順番はまだ先だ」という話になりがちです。

「あと10年待ちなさい。そうすればポストも権限も手に入るから」

 上司からそんな説得をされて、モチベーションを失ったという話を聞くこともあります。

 また、評価制度とその運用がうまく機能していない組織も、成果が評価されにくくなります。せっかく会社が評価制度を整備しても、評価を担当する上司に部下を適切に評価する力がなければ、評価される側に納得感はないでしょう。