その中で示されている具体策が「物価安定の目標」の導入と「期限を定めない資産買入れ方式」の導入の二つだ。

 まず、内容に入る前に、一つ指摘しておきたい。公表前に情報が漏れ出ていたことは大きな問題だ。2%のインフレ目標や共同文書、諮問会議での検証などが伝わっている。しかも、総理が外遊中というのに、事前にこんなに情報が漏れるのは、一体どうしたことだろうか。一つ考えられるのは、政府と日銀のトップ責任者同氏が交渉しておらず、事務方がやっているということだろう。

 事務方からの情報は、トップに上がるまでにいろいろな部署に広がる。となると、情報を知っている人が多数になって情報管理が甘くなる。政府・日銀の情報管理が問われる事態だ。しかも、政府と日銀のトップ責任者が交渉できていないというトップの能力に疑問がでてくる。

 次に内容だが、「物価安定の目標」の導入は「インフレ目標」なので、これは高く評価していい。

 これまで、2006年3月に0~2%の物価安定の「理解」が導入され、2012年2月に0~2%の物価安定の「目途」となり、ようやく物価安定の「目標」2%(これは1~3%)となった。いずれも、外からの圧力で導入されており、日銀自らの決断でないところが情けない。英文では、「理解」は“understanding”、「目途」は“goal”、「目標」は“target”となって、日本も先進国に周回遅れでようやくインフレ目標国となった。

 ちなみに、日銀のホームページに「「中長期的な物価安定の目途」の「目途」は、「目標」ではないのですか? インフレ・ターゲティングとは異なるのですか?」というQ&Aがある(22日現在更新されていない)。