ダイヤモンド社の書籍編集局では、中途採用で書籍の編集者を募集しています。
第二新卒・未経験者からの応募も大歓迎です。
そこで、新卒で営業等に配属されてから、まったく未経験で書籍編集部門に異動してきた若い編集者が「ダイヤモンド社ってどんな会社?」「編集ってどんな仕事?」などの質問に答えたQ&Aをつくりました。本記事は2018年入社で、書籍編集局第2編集部に所属する石田尾孟へのQ&Aです。ご一読いただき、ご興味を持たれた方はぜひご応募ください。
応募〆切は2022年10月28日(金)です。
詳しい募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください。また、本記事以外にも記事一覧から書籍編集部メンバーのインタビュー記事がお読みいただけます。

【編集者募集・未経験者歓迎】経験より「本を通して」何をやりたいかが大切

入社して驚いた、創業100年以上の出版社で求められること

――石田尾さんは2018年の新卒入社ですが、なぜダイヤモンド社を選んだのでしょうか? 入社の決め手は何でしたか?

 ダイヤモンド社を魅力に感じた理由として、職種別採用ではなかったことが挙げられます。当時から書籍編集を希望していたものの、ほかの出版社の場合、「文芸」「実用」「児童書」など編集といっても細かく編集部がわかれていました。

【編集者募集・未経験者歓迎】経験より「本を通して」何をやりたいかが大切石田尾孟(いしだお・たけし)
書籍編集局第2編集部
2018年新卒入社。広告の部署を経て21年より現職。主な担当書は『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からのプログラミング』『SDGs時代を勝ち抜く ESG財務戦略』『【新装版】危機の構造 日本社会崩壊のモデル』など。

 そのため、エントリーシートを提出する段階で希望部署を決めなければならず、なるべく多くのジャンルの書籍をつくってみたいと考えていた私は、自分のなかで納得がいかないままほかの出版社を受けていました。

 ですが、ダイヤモンド社は、広く「書籍編集」と募集をしていました。実際に「ビジネス」「実用」「教養」「児童」「マンガ」などジャンルに囚われない書籍を多く出しており、私のようにいろいろなジャンルに手を出したい人にとっては非常に魅力的で、ダイヤモンド社に入りたいと考えていました。

――入社して意外だったことはありますか? イメージとのギャップはありましたか?

 100年以上の歴史を持つ出版社であるため、入社前はかなり「カタい」イメージがありました。ですが、入社してみるとイメージとは違い、非常に柔軟な会社であると感じました。社内の会議では「伝統を守るため」や「前例がないから」などの後ろ向きの言葉を聞いたことがなく、前にいた部署(広告)含めて常に新しいことを求められる印象です。

 また、キャリアが浅くても裁量があるだけでなく、「若い人の感覚は若い人でないとわからないから」と1年目から主体となって動くことが求められました。だからといって、上司や先輩が放任主義なわけではなく、ちょうどいい距離感でサポートしてくれます。そのためキャリアの浅い人でもやりたいことさえあれば、楽しく働くことができる会社だと感じます。

――ダイヤモンド社はどんな会社だと思いますか? 他社と比べてどこが強みだと思いますか?

 編集者個人のスキルや経験に依存していない会社だと感じます(新卒入社なのでほかの会社を知らない部分もありますが…)。通常の出版社であれば、書籍づくりのノウハウは編集者一人ひとりがつくり上げていくものですが、ダイヤモンド社の場合は、定期的に社内勉強会や編集会議があるため、ほかの編集者の書籍づくりのノウハウを学ぶことができます。また、編集者全員が出し惜しみすることもないので、編集技術が秘伝のタレ化せず、常に新しい考え方に触れながら書籍編集を覚えていくことができます。

 自分が経験したことがないジャンルの書籍でも、同じフロアのプロフェッショナルに聞けば、必ずといっていいほど解決するので、キャリアが浅い人でも安心して働ける会社だと感じます。また、定期的にヒット本が自社から出るので、「なぜ売れるのか」を考えやすい環境であるのも大きな魅力だと思います。通常であればヒット本を分析して終わりですが、答え合わせとして担当編集の話を聞くことができるので、勉強になります。

ヒット企画を生み出せる職場の秘密

――入社後のキャリアを教えてください。以前の仕事と比べて、書籍編集の仕事はどこが違いますか?

 新卒入社後、3年間雑誌及びオンラインの広告営業の仕事をしていました。以前の部署では広告主ありきの仕事であったため、読者のことを考えるのと同じくらい広告主のことを考えていました。ですが、書籍編集の仕事をはじめてからは、より読者に集中せねばならず、最初は苦労しました。

 広告の場合は、販売したい製品やサービス情報を正確に伝えることや広告主の伝えたいメッセージをストレートに伝えることが大事ですが、書籍の場合は「その本を読むことでどんなメリットがあるのか」を押し出すことが求められます。

 そのため、異動してすぐのときは広告のときの考え方がなかなか抜けず、考える企画がどうしても読者を置き去りにした広告タイアップのようになってしまい苦労しました。ですが、ほかの編集者の企画を見ているうちに少しずつ企画づくりのコツがわかり、今では読者に集中した考え方ができるようになってきました。

――職場で一緒に働く同僚、上司からどんな刺激を受けていますか?

 毎週、上司や先輩と強制的に企画を出し合う、「企画ブレスト」をしています。立場やキャリアに関係なく企画を持ち寄って意見交換する場に参加できるのは刺激になっています。

 また、自分では考えもつかなかった企画やアイデアがその会議では毎週のようにほかの編集者から出てくるので、勉強になります。その会議がきっかけで発刊が決まった書籍も何冊もあり、ただの頭の体操ではなく、実務に結びついているのも魅力です。

 通常であれば、企画はある程度概要が固まってからではないと相談しづらいものですが、「ブレスト会議」のような場があることで、思いつきでもほかの編集者の意見を聞くことができるので、企画を出すのが苦ではなく、楽しみになっています。

――これまでどんな本を編集しましたか? 得意なジャンルや追いかけているテーマなどはありますか?

『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からのプログラミング』『SDGs時代を勝ち抜く ESG財務戦略』『【新装版】危機の構造 日本社会崩壊のモデル』とこれまでバラバラのジャンルの書籍を担当してきました。参考書、ファイナンス、社会学(復刊)と違うものを担当すると毎回発見があり、大変なことも多いですが、勉強になっています。得意ジャンルと言えるものはまだないですが、理想としてはジャンルにこだわらない書籍をつくれる編集者を目指しています。

 現在は、担当した書籍の関連でプログラミングジャンルを追いかけています。1冊目をつくって、プログラミングの重要性を知るとともに苦手意識を持っている読者が多いことも知りました。そのため、「勉強したいけど苦手な人向け」の1冊をつくりたいと考えています。

経験は関係ない。大切なのは「本を通してやりたいこと」

――どこに一番仕事のやりがいを感じますか?

 書籍の企画が編集会議を通過したときに一番のやりがいを感じます。異動してすぐのときに、書籍づくりは、上流に位置する「企画」で決まると上司から教わりました。実際にヒットしている書籍は企画段階でのコンセプトが明確で、企画書を見た段階で売れそうな雰囲気を感じます。

 ほかの編集者が涼しい顔で企画を通すなか、私はひとつの企画を通すのにかなり苦労するタイプですが、その分企画が通ったときの喜びは非常に大きいです。また、企画が編集会議を通らない場合でも納得のいくアドバイスをほかの編集者からもらうことができるため、修正して再提出するモチベーションもあります。

 企画段階でつくり込まれたものはその後の制作段階でもスムーズに進むことが多いため、企画段階にかなりのエネルギーを注いで仕事をしています。

――本づくりで一番嬉しかったことは何ですか? 一番大変だったことは何ですか?

 書籍づくりは大変なことも多いですが、その分非常にやりがいもあります。どんなにいい原稿でも読めば読むほど、もっとよくなる気がしてやめられないですし、類書の研究もやり出したらキリがありません。毎度、書籍づくりの終盤になると「この仕事を自分は続けていけるのだろうか」と思いますが、発刊後に書店に担当本が並んでいるのをみるともう1冊つくろうと思える不思議な仕事だと感じます。

 どんな仕事でも苦しい瞬間はあると思いますが、必ず最後にご褒美が待っているのはこの仕事のいい点です。

 また、つくった書籍の感想を問い合わせフォームやSNSでいただくのも大変嬉しいです。どんな意見でも読者が時間をつくってリアクションをくれたと思うと、非常に嬉しく、この仕事をしていてよかったと強く感じます。

――どんな編集者を目指していますか? 目標があれば教えてください。

 読者の家の本棚に残る本をつくれる編集者を目指しています。ビジネス書や実用書だとどうしても流行りに影響される傾向があり、集中的に売れたとしてもその後、読者にとって一生の本になることはあまりありません。

 実際、古本屋に足を運ぶとビジネスジャンルのものはほかの書籍に比べあまり読み込まれた形跡がないまま出品されているのを目にして、心が苦しくなります。ですが、読者にとって役立つものであることは間違いないので、ビジネスジャンルや実用書などどんなジャンルでも読者が本棚に置いておきたいと思える本をつくりたいと考えています。

 ダイヤモンド社にはビジネスや実用ジャンルでも長く売れる本を多く出しているので、ほかの編集者から多くのことを学びながら、目標に向けて成長していきたいです。

――どんな人に入社してほしいですか?

 ダイヤモンド社で働くうえで経験はそんなに必要じゃないのではないかと個人的には感じています。もちろん周りは経験がある人ばかりですが、その人たちを見ても経験を評価されているわけではないように思います。

 むしろ、新しいことに挑戦するマインドや仕事に向き合う姿勢がダイヤモンド社の評価基準になっているように感じ、どんなに経験があってもこれらのことを実践できない人は生き残っていけない会社だと思います(そんな人はいませんが)。

 ですから、経験がなくとも、本を通してやりたいことがある人、喜ばせたい読者がいる人であれば、どんな方でもダイヤモンド社には合う気がしています。
(終わり)

※具体的な募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページをご覧ください。また「マイナビ転職」にも詳しい情報が掲載されています。
※本記事以外にも、書籍編集部メンバーのインタビュー記事がお読みいただけます(記事一覧はこちら)。現場で働く編集者たちが、職場の雰囲気や仕事内容をオープンに語っています!