ダイヤモンド社の書籍編集局では、中途採用で書籍の編集者を募集しています。
第二新卒・未経験者からの応募も大歓迎です。
そこで、新卒で営業等に配属されてから、まったく未経験で書籍編集部門に異動してきた若い編集者が「ダイヤモンド社ってどんな会社?」「編集ってどんな仕事?」などの質問に答えたQ&Aをつくりました。本記事は2015年入社で、書籍編集局第1編集部に所属する吉田瑞希へのQ&Aです。ご一読いただき、ご興味を持たれた方はぜひご応募ください。
応募〆切は2022年10月28日(金)です。
詳しい募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください。また、本記事以外にも記事一覧から書籍編集部メンバーのインタビュー記事がお読みいただけます。

【編集者募集・未経験者歓迎】編集知識ゼロでもベストセラーを出せる職場環境

「若手のチャレンジ」は大歓迎の社風

――吉田さんは2015年の入社ですが、なぜダイヤモンド社を選んだのでしょうか? 入社の決め手は何でしたか?

 私は新卒入社で、もともと出版社で働きたいと考えていました。ダイヤモンド社にエントリーした理由は、就活サイトで「出版社」と調べたときに上のほうに出てきたからです。実はそれまで、社名を知りませんでした(すみません)。

【編集者募集・未経験者歓迎】編集知識ゼロでもベストセラーを出せる職場環境吉田瑞希(よしだ・みずき)
書籍編集局第1編集部
2015年新卒入社。書店営業部を経て19年より現職。主な担当書は『「繊細さん」の幸せリスト』『すごい左利き』『「吐くのがこわい」がなくなる本』など。ハリネズミが好き。

 ですが、それらを正直に面接で話したところ、面接官の方が「そうだよねー」と笑っていたので、「あ、意外と風通しのいい会社かも」と思いました。

 入社の決め手は面接前に入った書店さんで「ダイヤフェア」を見かけたことです。ダイヤフェアとは、年に1回、各編集者の担当書を集めて全国の書店さんで展開するフェアです。そのお店では一等地に大きな展開がされていて、これだけのフェアができるのは、相当な信頼と営業力があるのだろうと魅力的に思いました。

――入社して意外だったことはありますか? イメージとのギャップはありましたか?

 入社当初はビジネス系出版社のイメージから、業務のマニュアルなどあらゆることがきっちり決まっているのかなと思っていました。しかし、はじめに所属していた書店営業部でも、現在の第一編集部でもそういったものはほとんどなく、基本的には「自分の意志」が重要視されている気がします。

「これがしてみたい!」と思ったさまざまなことを、私は入社1年目のときから後押ししてもらってきました。どんな若手でもチャレンジは大歓迎な社風だと感じています。

 逆にいえば、自分で考えて行動しないと技術が身につきづらい環境かもしれません。ですが、前述の面接時に感じたとおり、社内の風通しはとてもよく、わからないことについては上司でも同僚でも誰にでも聞きやすく、丁寧に教えてもらえます。

――ダイヤモンド社はどんな会社だと思いますか? 他社と比べてどこが強みだと思いますか?

 ダイヤモンド社は環境が整っている会社だと思います。たとえば、書籍編集者のノルマは刊行点数ではなく「売上金額」です。そのため、納得がいくまで1冊の本をつくり込むことができます。また、営業部や宣伝部との連携も強いので、本を生み、育てるための土壌がしっかりしています。

 新卒採用なので他社と比べるのは難しいのですが、書籍編集局でいうと強みはプロ中のプロが集まっているところだと思います。本づくりに対してピュアな方が多く、すでに数多くの実績を持っているにもかかわらず、いい本をつくるための学びを続けていらっしゃるので、経験が浅い人ほどその姿から刺激を受けられると思います。

ゼロからイチを生み出す仕事の自由と責任

――入社後のキャリアを教えてください。以前の仕事と比べて、書籍編集の仕事はどこが違いますか?

 最初に配属されたのは営業局書店営業部で、4年間所属していました。担当エリアの書店さんを訪問し、お店の特徴ごとに書籍の提案を行うのが主な業務内容でした。それから書籍編集局第一編集部に異動し、3年と少しが経ちました。

 仕事の内容は、ほとんど転職といっていいのでは、と思うほど違います。営業は、すでにある書籍の売上をどのように最大化するかを考えますが、編集はゼロから企画を考え、つくる過程にも無限の可能性があります。そのなかから自分の判断で最善と思う道を選び、ひとつの作品にしていくのは、自由があるぶん責任も増したように感じます。

――職場で一緒に働く同僚、上司からどんな刺激を受けていますか?

 一緒に働いているのが、素直に尊敬できる方たちばかりなので、いい刺激をたくさん受けています。

 まず、「絶対に妥協しない」姿勢です。時間が許す限り一文一文、細部にまでこだわっている方が多く、私も小さな違和感を見過ごさないようにしたいと思うようになりました。

 また、みなさんヒット作を連発するすごい編集者なのに、いつも謙虚で勉強熱心です。編集歴に関係なく、誰のどんな意見であっても対等に受け入れ、本をよくするために考えていらっしゃいます。また、私も意見がほしいときに、そのジャンルが得意な他の編集部の方に相談をすることがありますが、同じ部署ではなくてもとても真剣に考えてくれます。困ったときや頭を整理したいとき、頼れる知恵袋のような存在がまわりにたくさんいる感覚です。

――これまでどんな本を編集しましたか? 得意なジャンルや追いかけているテーマなどはありますか?

『「繊細さん」の幸せリスト』というHSP(日本ではひといちばい敏感な人と言われます)気質を持つ人向けの本や、『すごい左利き』という脳科学をベースにした左利きの人のための本、ほかにも翻訳書や実用書などを編集してきました。

 編集キャリアがそれほど長くないので、自分で得意だと感じるジャンルはまだありません。ですが、これからは「自分軸」の作品づくりを深めていきたいと考えています。

 生きていくなかで、自分がその時々に感じること、疑問なこと、興味のあることを本にしていきたいです。私の場合ですが、自分軸から離れすぎる作品は、読者が本当に求めていることを見失ってしまい、最終的に誰も求めていない本になってしまうと感じています。読者が読んでよかったと思える本をつくるには、まずは自分がそのテーマの読者でいることを大切にしたいです。

編集知識ゼロでもベストセラーを出せた理由

――どこに一番仕事のやりがいを感じますか?

 私は「伝えたいメッセージ」から企画を立てることが多いのですが、そのメッセージが読者にダイレクトに届いていると実感できるときに一番やりがいを感じます。

 たとえば、『「繊細さん」の幸せリスト』を読んだ読者さんから、「HSPはマイナスなものだと思っていたが、むしろいいところだと思えた」、『すごい左利き』を読んだ読者さんから、「なんでみんなのようにうまく話せないんだろうと思っていたけど、脳の特性だったと気づいた」などの感想をいただくことがあります。

 それはまさに、最初に企画書に書いていたような「こんな人に、こんないいところがあると知ってもらいたい」という思いがちゃんと届いていることでもあるので、大きなモチベーションになっています。本を読んだあと、少しでも自分を肯定できたり、おもしろかったと感じてもらえると嬉しいです。

――本づくりで一番嬉しかったことは何ですか? 一番大変だったことは何ですか?

 一番嬉しいのは、前述したとおり読者が少しでも前向きになるお手伝いができたと感じるときです。

 一番大変なのは、毎回のことですが「企画書を書く」ことです。編集者になるまで、本は編集作業次第でどんどんよくなるのだと思っていました。しかし、編集部の方針としても「企画は上流から」と教わってきましたし、自分でも何冊か本をつくってみて、もっとも大切なのは企画書だと思うようになりました。

 これも私の場合ですが、どんなにいいテーマ、魅力的な著者がいたとしても、企画書の時点でいいタイトルが浮かばなかったり構成が甘いと、あとから巻き返そうとしてもうまくいきません。本のこれからの地図になるので、いまは企画書に一番時間を使って悩んでいます。

――どんな編集者を目指していますか? 目標はあれば教えてください。

 いくらアイデアが浮かんでも、実際にそれを形にする知識と経験がなければ1冊の本にするのは難しいので、自分の思ったこと、やりたいことを形にできるように、たとえば複雑なフォーマットのものやイラストも写真も使うものなど、どんな本でもつくれるオールマイティな編集者を目指しています。

 また、「細かい違和感に気づける」ようにもなりたいです。本文や表紙のイメージがどこか少し自分の目指していたものと違うと感じたとき、少しのことだからと見過ごすのではなく、どこが違うのかを明確に言語化できて、それを人(著者やデザイナーの方)にしっかり伝えることができる力が、本をよりよいものにするのだと感じます。

 私はまだ上司や同僚に気づかせてもらうことも多いのですが、自分でそれに精度高く気づける編集者でありたいと考えています。

――どんな人に入社してほしいですか?

「絶対にいい本がつくりたい」と思える人には、ダイヤモンド社は最高の環境なのではないかと思います。まわりにいるのがそういった気持ちを持つ編集者ばかりなので、そのために知識を共有し、高め合うことができます。

 そんな環境のおかげで、私は書籍編集のことをまったく知らずに編集者になり、コロナ禍で全然会社に行けない時期もありましたが、この3年で10、15万部を超える作品を担当することができました。

「DTPってなに?」「色校って??」状態からでも、つくりたい本を形にするための後押しをしてもらえるので、未経験者の方でも安心して仕事ができると思います。
(終わり)

※具体的な募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページをご覧ください。また「マイナビ転職」にも詳しい情報が掲載されています。
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