ダイヤモンド社の書籍編集局では、中途採用で書籍の編集者を募集しています。
第二新卒・未経験者からの応募も大歓迎です。
そこで、新卒で営業等に配属されてから、まったく未経験で書籍編集部門に異動してきた若い編集者が「ダイヤモンド社ってどんな会社?」「編集ってどんな仕事?」などの質問に答えたQ&Aをつくりました。本記事は2017年入社で、書籍編集局第3編集部に所属する朝倉陸矢へのQ&Aです。ご一読いただき、ご興味を持たれた方はぜひご応募ください。
応募〆切は2022年10月28日(金)です。
詳しい募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください。また、本記事以外にも記事一覧から書籍編集部メンバーのインタビュー記事がお読みいただけます。
入社後に実感した、会社の知名度と信頼性
――朝倉さんは2017年の入社ですが、なぜダイヤモンド社を選んだのでしょうか? 入社の決め手は何でしたか?
もともと、自分の手でなにかをつくる仕事がしたいと思っていました。なので、出版社以外にもメーカーなどを受けていました。ただ、その中でも本や雑誌を編集したり、記事を執筆したりすることには強い興味がありました。他にも出版社や新聞社を受けていたのですが、ダイヤモンド社は雑誌や幅広いジャンルの書籍を扱っており、いろいろな仕事ができる可能性のある会社だと感じたのが入社の決め手です。
書籍編集局第3編集部
2017年新卒入社。書店営業部を経て20年より現職。主な担当書は『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』『楽譜がよめなくても90分でいきなりピアノが弾ける本』『遅考術』など。
ちなみに、ダイヤモンド社を知ったきっかけは、大学の図書館にあった週刊ダイヤモンドでした。また当時、ちょうど『ぼくらの仮説が世界をつくる』(佐渡島庸平著)や『スウェーデン式 アイデア・ブック』(フレドリック・ヘレーン著)を読んでいて、カタい政治経済の本ではないものもつくってみたいと思っていました。
――入社して意外だったことはありますか? イメージとのギャップはありましたか?
入社してはじめて、この会社の知名度を実感しました。営業にも編集にも共通して言えることですが、名刺を渡すだけでこちらが持ちかける仕事の話を聞いてくださるのはとてもありがたいです。また、会社として信頼されていると取引先の方から感じるので、しっかりと仕事をしようと気が引き締まります。
イメージと違ったところは、編集者は思ったよりも個人プレーだった点です。もちろん、著者さんやライター・訳者さん、デザイナーさん、イラストレーターさんなどと協力して仕事は進めます。ただ、基本的に“同僚”とチームで仕事をすることはあまりありません。個人の裁量で責任感を持って仕事をしたい人には、向いているのではないかと思います。
――ダイヤモンド社はどんな会社だと思いますか? 他社と比べてどこが強みだと思いますか?
中途入社率が高く、いろいろなジャンルでヒット作を手掛けてきた人がいるのが強みだと思います。自分がつくりたい本について詳しい人がいるので、すぐにアドバイスをもらえます。また、人によって本のつくり方や編集のスタイルは全然違うので、いろいろなやり方を見ながら学べます。
他には、仕事に対して真摯な方が多いと思います。他の仕事にも真剣に意見をくれますし、あえて足を引っ張ることをするような人がいないので、とても仕事がしやすいです。他の会社で働いている友人からは、仕事での悩みのほとんどは人間関係だと聞きます。この会社(殊に書籍編集)ではそういったわずらわしさがなく、仕事に集中できる環境だと思います。
「自分で仕事をつくる」ことの楽しさと大変さ
――入社後のキャリアを教えてください。以前の仕事と比べて、書籍編集の仕事はどこが違いますか?
入社してからの3年間は営業をしていました。都内の中央区、港区、品川区や、北陸と北海道の書店さんを担当し、実際に訪問していました。「本がどのように読者へ届くのか」「どこでどういった本が売れるのか」がわかり、よい経験になりました。
営業と編集でいちばん違う点は、自分でやるべき仕事を見つけてくる、というところだと思います。営業では、売るべきものも売り込むところも決まっていますし、経験があれば「どうやったら売れそうか」もなんとなくわかっています。
一方で編集は、自ら企画を立て著者を見つける必要があります。上司や先輩から企画を任されることはほぼないので、自分で仕事をつくり出すことが求められます。もちろん、「やりたいことがやれる」というのは楽しいですが、「自ら動かない限り、仕事がない」という面もあります。
――職場で一緒に働く同僚、上司からどんな刺激を受けていますか?
私はコロナ禍の真っただ中に、編集部へ異動してきました。フロア全体がリモート勤務中心なこともありなかなか直接話を聞くのは難しいのですが、売れている本がたくさんあるのでそれを読むだけでも本づくりの勉強になります。また、定期的にオンラインで編集の勉強会を開催していて、それぞれの編集者の技術を学べます。
また、営業のフロアがすぐ下の階にあるので、よく顔を出して他の出版社の売れている本や書店さんの状況を聞いています。実際にそこで得た情報をもとに著者さんを見つけたこともあります。営業部は年齢の近い同僚も多く、気軽に話しかけやすい雰囲気です。よくランチに行ったりもしています。
――これまでどんな本を編集しましたか? 得意なジャンルや追いかけているテーマなどはありますか?
これまで、『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』『楽譜がよめなくても90分でいきなりピアノが弾ける本』などを編集しました。それぞれジャンルはエクセルマクロとピアノとでまったく違いますが、「入門書」という点が共通しています。
自分は好奇心が強く、いろいろなことをやってみたいタイプなので、そのときの1冊目になるような本をつくりたいと思っています。自分含め、まったくの初心者の気持ちを想像して、困るところに先回りするようにしています。
また、ただやさしい解説をするのではなく、それについてもっと深く知りたいと思ったときに役立つ本を心がけています。その道の上級者やプロの人がこだわっている本質的な事柄や、この後学ぶためにはどうすればいいかといった道すじを、内容に盛り込むようにしています。
10年、100年愛されるものを作れるという稀有な仕事
――どこに一番仕事のやりがいを感じますか?
ひとつ目は、書店さんで自分の手掛けた本が実際に展開されているところを見るときです。企画書を会議に提出してから、実際に書籍が刊行されるまでは早くても半年くらいはかかります。それだけ時間と手間をかけたものが店頭に並べられ、手に取られているところを見るのは感慨深いです。
ふたつ目は、読者ハガキを見るときです。実際に本を購入してくださった読者の方からの感想はとても励みになります。自分が想像していなかったような読者の方に本が届いていたり、想定と違うよみ方をしていたりと嬉しさや発見があります。
――本づくりで一番嬉しかったことは何ですか? 一番大変だったことは何ですか?
一番嬉しかったことは、読者はもちろんのこと、著者さんからも「いい本になってよかった」と声をかけていただいたことです。半年以上、二人三脚で本をつくっていくので、意見が衝突することも、もちろんあります。その中でお互いの意思や意図をしっかり確認しあい、さらに良いものができたときは、とても嬉しいです。
一番大変だったのは、刊行直前で著者さんが交代してしまったときです。本当に校了間際のタイミングだったので、とても焦りました。ただ、副編集長はじめ営業の方々まで協力していただき、なんとか刊行日を延期させることなく書籍を完成させることができました。いろいろなケースを経験してきた方が周囲にたくさんいるので、安心して仕事をすることができています。
――どんな編集者を目指していますか? 目標があれば教えてください。
先述の話と重なりますが、奥深い話をできるだけわかりやすく伝えることを続けていきたいと思っています。ぱっと見はライトでとっつきやすいのに、どんどん奥深い世界に引き込まれていくような本をいろいろなジャンルでつくってみたいです。
今の目標は、自分で心から納得のいく本をつくることです。今はまだ、編集しているときは100%やりきったと思っていても、後から振り返ると「ここはこうした方がよかったんじゃないか」という点がたくさん見つかります。社内には、いろいろなジャンルでベストセラーを生み出してきた人がたくさんいるので、いろいろな人のいいところを吸収してより読者に満足してもらえる本をつくりたいです。
――どんな人に入社してほしいですか?
長く売れ、愛され続ける本がつくりたい方。一過性のブームを起こしたいというよりも、ダイヤモンド社の新しい定番書をつくりたい人に来てほしいです。いい本は10年、100年と読み継がれていきます。こうした長く売れ続ける製品、コンテンツづくりができる仕事は、他にあまりないのではないかと思います。
また、私はその時の興味や関心によって、つくる本が変わるタイプなので、そういったいろいろなことに好奇心がある方と、企画の相談をしてみたいと思います。もちろん、「ひとつのテーマやジャンルをずっと極めたい」タイプに近い編集者もいますし、どんな方でも活躍できるような職場なのではないかと思います。
(終わり)
※具体的な募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページをご覧ください。また「マイナビ転職」にも詳しい情報が掲載されています。
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