9月7日のイベントで発表された、Apple Watchのハイエンドモデル「Apple Watch Ultra」 Photo: Apple9月7日のイベントで発表された、Apple Watchのハイエンドモデル「Apple Watch Ultra」 Photo:Apple

毎年恒例となっているアップルの秋のスペシャルイベントが、今年も9月7日に開催された。今回は第1弾として、Apple Watch series 8、Apple Watch SEの新型、Apple Watch Ultra、AirPods Pro(第2世代)、そしてiPhone 14シリーズが発表された。新たに発表された製品のポイントを紹介するとともに、イベントテーマの「ファー・アウト(遠くまで)」には、どんな意図があるのかを考察する。(テクノロジーライター 大谷和利)

Apple Watchの新モデル「Ultra」が登場

 今回のイベントで最初に発表された新製品は、Apple Watchシリーズだった。series 8、SE、そして新モデルのUltraという発表順も手慣れたもので、まず、新たに皮膚温センサーや衝突事故検出機能、海外での緊急通報(セルラーモデルのみ)、服薬リマインダーなどを備えたseries 8を発表し、そこから、常時表示ディスプレイや血中酸素ウェルネス、心電図機能、皮膚温センサー、そしてIP6X等級の防塵性能を省いた廉価版の新型SEを披露。最後に、完全な新設計で、ユーザーによる機能割り当て可能なアクションボタンを備えたチタンケースや、水深40メートルまでのダイビングなどに耐える防水性能、86デシベルのサイレンなど、よりハードな使用に対応するUltraモデルを公開した。

 特にUltraモデルは、Apple Watchの中ではハイエンドだが、他のスポーツ系ウォッチとの比較ではリーズナブルな価格帯に属する(799ドル~、日本では12万4800円~)。実際のアスリートはもちろん、Apple Watchの標準/SEモデルでは物足りない、他人とは違う機能性を楽しみたいという層に受け入れられるだろう。