(1)あなたの「強み」と「弱み」とは何ですか?

(2)大切にしている「価値観」と「価値基準」は何ですか?

(3)あなたの興味や好奇心の対象は何ですか?

 この質問の答えを箇条書きでいいので、書き出してみよう。スラスラ書ける人は普段から自己認知ができている証拠である。逆になかなか書けない人は自己認知に慣れていない可能性がある。

 次に、書き出した内容を友人などに見せて、友人があなたをどのように認知しているかを尋ねてみよう。そうすると、自分の考えている自己像と、他人の視点から見たあなたの像がどれだけ違っているかを理解できるため、自己認知の大きな助けになる。

 さらには、他人より劣っていると考えていた部分が、あなたの個性の一部だと思えるようになる。それが、自己否定を生む負のスパイラルから、自律した自己肯定の正のスパイラルへと切り替わっていく瞬間なのである。

【必読ポイント!】
◆脳の中から「自己否定」を追い出す方法
◇自己否定をスパッとやめる方法

 自己否定は脳の力にふたをして、その力を削いでしまう。では、自己否定から抜け出して、自律的自己肯定感を手に入れるにはどうすればいいだろうか。本書では、自己否定をスパッとやめるための8つの方法が紹介されている。要約ではそのうち1つを紹介する。

 それは「自分基準」をつくるという方法だ。「自分が生きる上で何を一番大切な価値として考えているか」「自分の人生のテーマは何か」といった価値基準を明確に持つことである。

◇自己基準のつくり方

 自己基準をつくるには6つの方法があり、要約ではそのうち2つをとりあげる。

 1つ目の方法は、人生の成功とは何かを決めることである。あなたにとって成功とは何だろうか。これが曖昧では、目標を立てることも努力することもできず、何かを達成して満足感を得ることもできない。