不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
催促しなければいけない相手
仕事でもプライベートでも、なにかを「催促する」ことってありますよね? たとえば、一緒に仕事をしている相手から連絡を待っているのに、なかなかこない。忙しいのかなんなのかわからないけれど、こちらから催促のメールを送るなんてことがあると思うんです。
プライベートでも、たとえばどこかへ遊びに出かける予定を組んでいて、今回は相手が幹事のようになって段取りしてくれることになっている。でも、いつまでたっても連絡がこないから、「その後、どうなった?」みたいな感じで催促の連絡をすると、「ごめん、ちょっと忘れてた」みたいなこともあります。
人間ですからそういうこともありますよね。連絡が遅れたことを謝ってくれて、そこからきちんとやってくれる人もいます。いろんな事情やパターンはあるにせよ、基本的には催促させる時点でよろしくないということは、念頭に置いておかなければいけません。
相性の悪さによるストレスを自覚しておく
本来は催促しなくても、スムーズに連絡をやり取りしてして、相手に不安を与えないっていうのも、ミッションのひとつなんです。それができていない人とは、お互いの波長みたいなものが食い違っていて、なんとなくモヤモヤするものです。
自分がせっかちなタイプで、逆に相手は悠長なタイプだと、イライラすることが多くなりがちです。そういう相性の悪さによるストレスを想定したうえで、心の準備をしておくと、ちょっとはマシになるでしょう。
やり取りがスムーズにいかず、催促することが多い人というのは、実際にお会いしたり、最初にやり取りしたときには、すごく感じがいい人だったりします。しかしその後、やり取りが滞り、こちらから催促しないと物事が進まないケースがあるんですね。
“相性の悪さ”を引きづらない
催促した後の返答も丁寧だったりするんですけれど、結局、催促しないと物事が進まないのですから、なんとなくモヤモヤしてストレスを抱えることになります。相手にとってみれば、こちらがせっかちに見えているのかもしれませんが、こちらからすると相手がトロトロやっているように感じる。結局、お互いの歯車が合っていない「相性」の悪さなんですね。
そういうふうに合わない相手とつき合い続けると、今後も同じようなストレスが溜まりがちです。本来はほかのことに注げるエネルギーが削がれることにもなりかねませんから、目先の用事をやり遂げたら、次からはあまり関わらないようにしたほうがいいと思います。
相手が良い人だとか悪い人だとか、そういう問題じゃなくて、「自分とは合わない相手かもね」という感覚を大切にしたほうがいいと思います。相性って、それだけ大事なんですよね。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。