うっかりした一言で職場の空気を凍らせてしまった経験は、誰だって一度や二度はあるでしょう。その言葉を受け取った相手の気持ちを想像すれば、もっと別の素敵な言い方があったはず!『上司に信頼される話し方 部下を傷つけない話し方』(ダイヤモンド社)では、対上司、対部下、対同僚、対お客様…それぞれの場面別で話し方の失敗例と成功例を解説しています。コミュニケーションの現場で揉まれてきた元客室乗務員が教える「魔法のフレーズ」集から、すぐに使えるものをピックアップしてお伝えします。コミュニケーションひとつで職場の雰囲気は明るくなり、あなたもきっと信頼される存在になれる!
まずは相手の「感情」を聞いてみよう
<NG>何か質問や意見ない?
↓
<GOOD>ここまで聞いて、どう感じた?
「何か質問があったら言ってね、と良く伝えてるんですけど、質問が全く出ないんです」「そして後になって、ほらね、わかってなかったじゃん、という間違いをするんです」という相談をときどき受けます。
人間は質問をされると答えを探そうとする脳の機能を持っています。
相手の答えが出ないときは、質問を変えてみることも必要です。
「何か質問や意見ありませんか?」と言って何も出ないときには、自分でもどう理解しているのかがわからない、質問を思いつかない場合があります。そんなときは、「ここまで聞いて、どう感じた?」というふうに少し表現を変えると、「私が今感じていること」を答えれば良いので、答えやすいのです。
日本人は、日常の中で意見や感情を言葉に表す機会が少ないと言われています。
「感情を表現すること」と「感情的になること」は違います。あまりに喜怒哀楽が激しく感情的であることはNGな仕事も多いかもしれませんが、「嬉しかった」「わくわくしています」「不安があります」などのように感情を表現すると、それに対して「どのへんが不安?」と質問ができます。そこから話が展開していくのです。
ぜひ「どう感じた?」と様々な場面で聞いてみてください。
※当記事は、『上司に信頼される話し方 部下を傷つけない話し方』から抜粋・編集したものです。
株式会社Life is Love代表取締役。日本コミュニケーション能力認定協会本部トレーナー/上級トレーナー
大分県出身。1998年、沖縄へ移住。日本トランスオーシャン航空株式会社にて14年間客室乗務員として勤め、安全と顧客満足の追求、そしてチームづくりは人づくりであることを現場で学び・実践。2012年、沖縄では初となる働き方改革コンサルティング会社を設立。「あらゆる多様性を可能性に変える」という理念のもと、組織開発コンサルティングや次世代リーダー育成、チームビルディングなどの実績多数。またダイバーシティや女性活躍推進などの研修も行う。クライアント企業は医療・不動産・観光・製造販売・IT通信・エネルギー・保育・建設など多岐にわたる。企業支援数500社以上。登壇回数は2000回を超える。『上司に信頼される話し方 部下を傷つけない話し方』がデビュー作