不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
自分の「未来予想図」を描こう
アナタは自分の未来について、どんなことを考えているでしょうか? アテクシは5年先、10年先の自分について、カンタンな箇条書きなんですが、将来像を書き留めているんです。
自分ではこれを「未来予想図」って呼んでいます。そして、書きっぱなしにするのではなく、数ヵ月に一度のペースで、思いついたときに読み直したり、書き足したり、書き直したりしているんですね。
すると、「以前の自分ってこういうふうに考えていたんだな」という発見とともに、自分を客観視できるんです。そして、自分自身の人生の構想とかプロット(物語の筋)みたいなものを再確認できます。
自分の未来を体に染み込ませる
じつはいま、小説を書いているんですけど、小説を書くときって、いきなり書き始めると、あとで物語がグチャグチャになってしまいがち。書き始める前の構想とかプロットがとても大事です。これは人生にも通じることのように思うんです。
大雑把な箇条書きでいいので、自分の物語の筋を描いておくと、人生の構想がカラダに染みついてくるような感覚があるんですね。そのせいか、自分が描いた物語の筋の方向に、人生が動いていくことが多いです。
10年前に書いたことが“ほぼ現実化”
10年前、いろいろなことが重なって、とても苦しかった時期があったのですが、そのときに書き留めた未来予想図を読み返してみたんです。すると、その内容のほとんどが、10年後のいま、現実化していたのです。
自分でも驚いたのですが、「すごいじゃん!」って自分のこと褒めてあげました。これは未来予想図を書くことによって、「これをやろう」という意識が潜在的にも働いたことで、結果的に現実化したのでしょう。
一方、10年前の未来予想図を読み返して、「これはやめよう」と書いてあったのに、いまだに続けていたことがあったんですね。それを再認識して、10年後のいま、思い切ってやめることを決断しました。
10年前の自分に決断をうながされた
10年前もやめたいと思っていて、10年後も同じ思いなのに続けてきたこと。詳しくは、まだ内緒ですが、思い切って人生の軌道修正をすることにしたのです。
人は、行く先の知れない自分の今後を考えると、不安になりがちです。でも、書き出してみると、逆にちょっと楽しくワクワクするものです。アナタの未来予想図はどんなかしら。一度、書き出してみるといいですよ。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。