同じ時期に同じような危機に直面した競合2社。だが両社の反応は対照的で、それぞれの事情が大いに露呈することになった。  この数週間にナイキとアディダスに起こったことは、図らずも両社とも企業行動に関するケーススタディーを提供する格好となった。アディダスはミュージシャンのカニエ・ウェスト(現在はイェに改名)さんとの関係を断ち切った。反ユダヤ主義的な言動がその理由だ。一方、ナイキはバスケットボールのスター、カイリー・アービング選手との関係を一時凍結すると発表。アービング選手が反ユダヤ主義的な投稿をしたことが理由だ。  これだけなら両社の対応はほとんど同じように見える。