ウクライナ戦争の余波で、米国の台湾向け兵器供与の未処理分が190億ドル(約2兆6400億円)近くに増加している。中国との緊張が高まる中、米政府と議会関係者は台湾の防衛強化の取り組みが一層遅れることを懸念している。ロシアが今年2月にウクライナに侵攻して以来、米国はウクライナに何十億ドルもの武器を送っている。すぐには終結しないと予想されるこの戦争で、ウクライナからの急な兵器供与の要請に応えるため、米政府と防衛産業の対応能力に負担が掛かっている。ウクライナへの兵器供与が現在、中国が踏み切るかもしれない侵攻に対して自らを守れるよう台湾の武装を強化するという米国の戦略に伴う長期的な必要性と衝突する形になっている。この問題に詳しい議会および政府関係者が語った。