世界的な飲料メーカーであるコカ・コーラ社の日本における製品製造・販売を手掛けるコカ・コーラ ボトラーズジャパン。本稿では、前編・後編の2回に分けて、同社の執行役員・最高人事責任者兼 人事・総務本部長の上村成彦氏が実践した人事施策を取り上げる。後編では、働きやすい環境づくりに欠かせない「5つのポイント」を解説する。(文/奥田由意)
働く「環境」の整備に必要な
5つのポイント
社員の育成のためには、制度の設計だけでなく、働く環境の整備も重要です。弊社では、「マズローの欲求5段階説*」を組織にも当てはめて実現するように計画しています。
自分で責任感持ち、オーナーシップを持って働けるようになることが目標で、成長の達成感や成長実感も必要です。そのためのキャリアパスであり、人財育成、評価なのです。
これには、土台になる物理的欲求を満たしていることが前提になります。つまり、働いている場所が安全、快適で、そこにいることが楽しいと感じることが一番大事なのです。
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具体的には、(1)時間、(2)場所、(3)カルチャー、(4)風通し、(5)ダイバーシティ&インクルージョンという5つのポイントを踏まえて働く環境を整備しています。それぞれ解説していきましょう。