ウクライナの民間インフラに対するロシアの攻撃で、帰国するつもりだった何百万人ものウクライナ難民が足止めを食らっている。彼らの苦難が長期化する一方、異例の規模で移民が押し寄せる欧州の受け入れ能力も試されている。ロシアの度重なる発電所や暖房施設への攻撃により、ウクライナでは計画停電が実施され、何百万人もの国民が氷点下の気温のなか、電力や暖房、水道を奪われている。ウクライナ政府は、明かりを点灯し続けるのもままならないため、避難民に当面帰国しないよう呼びかけている。欧州各地に800万人近いウクライナ難民が滞在するが、その多くは秋に帰国する予定だった。それが今、国外での生活が長期化する見通しとなり、仕事を見つけ、子どもたちを地元の学校に通わせる必要に迫られている。