●おやすみナビアプリ/パナソニック

おやすみナビ「おやすみナビ」を入れたスマホを枕元に置くと、就寝中の寝返りの回数がカウントされ、寝返りにあわせてスコア表示。また、眠りはじめは低めの室温で深部体温を下げることを促し、起床前には室温を上げて体が目覚めるための手助けをしてくれるそう 画像提供:パナソニック

 長年、寝室環境の研究を行っているパナソニックでは“睡眠家電”というアプローチで、さまざまな製品を開発している。たとえば、同社の「おやすみナビ」というアプリに対応したエアコンや照明を利用すると、室温や室内の明るさによって快眠環境が作れるという。

「『おやすみナビ』が使える照明は、アプリの『おやすみ開始』で消灯し、朝は起床予定の30分前から少しずつ部屋を明るくする、という設定もできます。私たちの体は“浅い眠りから徐々に目を覚ますとスッキリ起床できる”という特徴があるので、照明が自動で明るくなってくれると、自然な形で起床に向けた寝室の環境が整えられるのでとても助かりますね」

 このように、さまざまなメーカーがスリープテック事業に乗り出しているが「日本は、アメリカのスリープテックの技術から10年遅れている」と、安達氏。

「今後、より多くの人が睡眠に興味を持つようになれば、他国との差も埋められるはず。まずはスリープテックを生活に取り入れて、自分の睡眠を楽しんでみてください」

 世界屈指の睡眠不足国家と呼ばれている日本。最新のスリープテックは今後、睡眠に悩む日本人の大切なパートナーになるかもしれない。

●矢野経済研究所スリープテック市場データソース
https://digital-shift.jp/flash_news/FN221022_1