自分の好きなように生き、自由であり続けるために、四角大輔は何をしたのか?
ロバート・ハリスが送る、プレミアム世代へ向けた文化情報発信ラジオ番組「Otona no Radio Alexandria」のゲストとして『超ミニマル主義』の著者・四角大輔氏が登場(2022年10月5日)。レコード会社のプロデューサーとして活躍しながら、その生活を捨てて40歳目前でニュージーランドの自然の中に移住した話や、自身の働き方スキルをまとめた最新刊『超ミニマル主義』などについて語り合っていただいた。(この記事は、放送内容のダイジェスト版です。構成:編集部)
学生時代には「将来、自然と共に暮らす」と決めていた
ロバート・ハリス(以下、ハリス) さて、ここからは今も現役で活躍されているプレミアム世代やプレミアム世代予備群の方をゲストにお迎えして、新たなチャレンジや新しい生き方をお聞かせいただく「MUSEION」のコーナーです。
今日のゲストはニュージーランド在住の環境保護アンバサダーで、今月『超ミニマル主義』という本を出された執筆家の、そして僕の友人の四角大輔さんです。どうもどうも。
四角大輔(以下、四角) お久しぶりです、ハリスさん。
ハリス そうでもないじゃん。先週ご飯食べたよね。
四角 そうだ!偶然会いましたよね、この東京で(笑)。
ハリス 最初に、会ってからどれくらいたってるかな。
四角 僕が、ニュージーランドに移住する前だったんで12年以上になりますね。
ハリス そうだよね。だから僕はまあよく大輔のこと知ってるんですけれど、リスナーのために聞きますね。四角さんは1970年生まれ、元々はレコード会社の、ソニーミュージックと、それからワーナーミュージックにいたんだよね。
四角 そうです。
ハリス プロデューサーとして第一線で活躍して、担当アーティストで10回ものミリオンセールを記録してるんだよね。
四角 はい。
ハリス なのに、2010年、40歳目前でニュージーランドへ突如移住。これどういうこと?
四角 「突如」じゃないんですよね、実は。学生時代にニュージーランドで自然と共に暮らすんだって決めてたんですね。ピンポイントで、「湖畔で暮らす」ということまで決めてたんです。
ハリス そこまで決めてたの(笑)。
四角 とはいえ、お金もないし手に職もない。いきなり海外移住っていうのは大変だから、10年ぐらいは日本で働いて準備を整えようって考えたんです。最初に入ったソニーミュージックと、後に移ったワーナーミュージックで、手掛けたCDの総売り上げが2000万枚を超えていて。意図せず安定と収入を手にし、いつの間にか地位とか名声みたいなものまで与えられていた。だから、移住の際に「よく手放せますね」って言われました。
ハリス でしょう?
四角 でも、それは学生時代の自分の手になかったものです。仕事を愛し、頑張って働いた15年間にたまたま僕の手元に巡ってきたものばかり。だから、それをもう一度循環に戻して、僕自身も「本来の自分に還るぞ」っていう感覚で、ニュージーランドに移住しました。
作家、ラジオ・ナビゲーター
1948年横浜生まれ。1971年上智大学卒業、東南アジアを放浪し、バリ島に1年、オーストラリアにのべ16年滞在する。シドニーでは、書店&画廊「エグザイルス」を経営した。香港で映画製作にたずさわり帰国、FMラジオ・J-WAVEなどのナビゲーターとして注目され、執筆業でも活躍。著書に『エグザイルス 放浪者たち すべての旅は自分へとつながっている』『ワイルドサイドを歩け』『人生の100のリスト』『英語なんてこれだけ聴けてこれだけ言えれば世界はどこでも旅できる』などがある。InterFMでプレミアム世代へ向けた文化情報発信ラジオ番組「Otona no Radio Alexandria」(オトナ・ノ・ラジオ・アレキサンドリア)を担当。