不動産は金利上昇、
建設は資材高騰が課題

 不動産業は、オフィスビルの供給過多や、金利上昇局面での住宅販売などが課題だ。

 建設業は、東京五輪・パラリンピックの開催に合わせて、都市部で大規模再開発が急増し、今もその流れは続く。大手ゼネコンを中心に工事の獲得を巡る過当競争が起こり、資材費の高騰も悩ましい。

 両業界で、営業の強化や見積もりの厳格化などの対策が採られている。また、主力以外の事業も拡大中だ。職人肌の人や交渉事やチームワークが好きな人、行動力がある人なら特に活躍できるだろう。

 最後に、あまり知られていないが、実は興味深い建設業種も紹介しよう。ゼネコンから仕事を受注するライト工業、オリエンタル白石、ショーボンドHDなどの土木系専門工事業者だ。

 彼らはゼネコンの下請けであるが、ゼネコンとは異なり、大型案件の入札にはあまり参加しない傾向がある。むしろ、小規模だが、構造物の老朽化を手当てする維持補修の仕事の数が多い。また、トップダウン経営でガバナンスも安定した会社が多いとみられる。

 支店同士で競わせるよりも、全体最適を重視する文化があり、チームワーク重視で働きやすそうだ。