就活生必見!高給な大手でも待遇改善がある「建設・不動産業界」の採用動向Photo: Diamond

*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2023」の「親子で学ぶ注目業界完全ガイド」を転載し、一部加筆したものです。

就活で欠かせない業界・企業研究。本誌では注目16業界の現状と課題、求められる人材像を分かりやすく解説していく。第9弾は「持続可能な社会のインフラを支える業界」として、「建設・不動産業界」を取り上げる。(ダイヤモンド社 ヴァーティカルメディア編集部 松野友美)

理系・女性をはじめ
採用意欲が旺盛な建設・不動産業界

 街づくりに携わる建設・不動産業界では、ランドマークとなるような建物や、巨大な構造物の構築に関われる。

 不動産業は、地域に密着して土地や建物を売買・仲介する町の不動産屋から、全国規模で都市開発する大手デベロッパー(不動産開発業者)まで規模はさまざまだ。

 建設業は、デベロッパーなどからゼネコン(総合建設業者)が工事を請け負い、協力会社や職人を集め、作業の指示や監督をする。一部のゼネコンは、不動産会社のような機能を持つところもある。

 両業界に共通する最大の課題は人手不足。特に建設業の就業者は、他業界の平均と比べて55歳以上の高齢世代が多く、29歳以下の若い世代が少ない。

 また、「ゼネコン各社が進めるICT施工の普及に向けては、IT人材の不足も課題だ」(野村證券の濱川友吾アナリスト)。

 理系の技術者採用では、デベロッパー、ゼネコン、サブコン(専門工事業者)、メーカーなどが大卒者を奪い合う。中でもITリテラシーがある人や、技術開発に能動的に関われる人は重宝される。

 女性活用も積極的に行う。業界を挙げて就職者を増やすべく、働き方改革や、高給な大手でもさらなる待遇改善を進めている。