世界で活躍したい就活生必見!伸びる業界「機械」の採用動向Photo:PIXTA

*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2023」の「親子で学ぶ注目業界完全ガイド」を転載したものです。

就活で欠かせない業界・企業研究。本誌では注目16業界の現状と課題、求められる人材像を分かりやすく解説していく。第6弾は「持続可能な社会のインフラを支える業界」として「機械業界」を取り上げる。(ダイヤモンド社 ヴァーティカルメディア編集部 松野友美)

世界と渡り合える
数少ない成長産業

 世界的に名を知られた企業が多い機械業界は、数少ない“伸びている業界”。

 機械を造る工作機械、ロボット、建設機械、農業機械、半導体製造に代表される精密機械、発電機や航空機を造る産業機械などの業種がある。

 最も勢いがあるのがロボット関連だ。世界的に業務の「自動化」の需要が増え、成長を後押ししている。

 製造業で人手不足になっても、製造ラインを自動化しておけば人手を増やさなくていい。人件費を抑えられる上、現場の繁閑にも容易に対応することができる。

 向こう10年以上続くとみられるメガトレンドは、AI(人工知能)活用や電動化(EV化)、IoT(モノのインターネット)活用など、最先端技術に関連する変化だ。業界には独自技術や優秀な人材を擁する会社が多い。技術変化の荒波も、イノベーションを起こして乗り越えていけるだろう。

就活生に求められるのは
グローバルな視点

 機械業界には、ロボット関連を筆頭に、売り上げの海外比率が70%を超える会社が多い。こうした会社は、生産拠点、開発拠点を現地に置くようにしている。

 そのため、理系技術者にしろ、文系の営業担当者にしろ、世界で活躍できるチャンスが大きい。海外志向の学生には理想的な環境といえる。

 一方で、国内比率が高い会社もある。プラントのメンテナンス業務や、建設業向けの製品・サービスを提供している会社などだ。

 機械業界で求められるのは、外国語の能力に加え、「グローバルな視点で意思疎通できること」(野村證券の前川健太郎シニアアナリスト)。製品を単体で売ることからソリューションを提供するビジネスへ移行する中、取引先のニーズを的確に捉えるコミュニケーション能力の高い人が活躍するだろう。