「休むことが苦手な人」が恐れていること

 親から何かを達成することを求められ、頑張ったかどうかではなく「結果」に価値を置かれてきた場合は、誰かに認められるためにやりすぎてしまい、限界を超えて頑張ってしまいがちです。頑張って何かしていないと、自分に価値がないように感じて怖くなることもあります。
 子どもの頃、ダラダラしていることを指摘された経験が多いと、休むことやリラックスするのが苦手になりやすいです。

自分より他人を優先しがちな人の傾向

 親から人を喜ばせることを強く求められた場合は、親を喜ばせるために「親が求める自分」を演じるようになります。自分がどうしたいかよりも、「親はどうしてほしいのか」を敏感に察知して行動します。
 この傾向を抱えたまま大人になると、自分がどうしたいかよりも「相手がどうしたいのか」を優先するようになります。
 加えて、子どもの頃に親を傷つけて後悔した経験があると、他人を傷つけることに恐怖を抱きます。「怒り」そのものを抑え込んでしまうことも多く、怒る代わりに「不安」「悲しみ」「混乱」といった感情を強く抱くようになります。

 いかがでしょうか。あなたが今抱えている悩みと、子どもの頃の環境に、どこかつながるものはありませんでしたか?
 何が良くて、何が悪いということではありません。親の子育て批判をしたいわけでもありません。

今からでも変えられる「性格」がある

 ここで言いたいのは、どのような子育ても「子どもに何かしらの影響を与えている」ということです。
 その影響は、大人になった今も強く残り続けています。だからこそあなたの生まれ持った性格に、環境がどのように作用したのかは大きな意味を持つのです。

 あなたが「治したい」「こんな自分は嫌だ」と思う部分は、あなたの性格がつくりだしたものではなく、過去の家庭環境が作りだした可能性はないでしょうか?
 生まれ持った性格を変えるのは難しいですが、「家庭環境が作りだした性格」なら今から変えていけますよ。