落とし穴その5:
自分の住んでいる自治体に寄付しても返礼品はもらえない

 魅力的な特産品がある場合や、自宅近くのレジャー施設の入場チケットが返礼品である場合など、自分の住んでいる自治体の返礼品が欲しいということもあるだろう。だが、自分の住んでいる自治体に寄付をしても返礼品はもらえない。寄付金控除を申告する手間を考えると「自分の住んでいる自治体にふるさと納税をするのは無意味だ」「余計な手間がかかる分だけ損だ」ともいえる。

 ただし、地域のプロスポーツチームへの助成、祭りやイベントといった伝統文化の継承など、寄付の使い道を指定できる自治体もあるため、「自分の住む自治体の税収減防止にひと役買うついでに、税金の使い道について希望を述べたい」という人にとってはメリットがあるともいえるだろう。

 ふるさと納税は所得税と住民税が還付・控除される制度なので、基本的に納税額、つまりは収入が多い人ほどお得度合いが高まる。自分の就労状況や上限額などをしっかり把握した上で、ふるさと納税の落とし穴にはまらないよう上手に活用してほしい。