3年ぶりの賀詞交歓会で
健在ぶりを筆者に見せた鈴木修氏
2023年が幕開けし、3年ぶりに開催された5日の「自動車5団体賀詞交歓会」で、日本自動車工業会(自工会)など自動車関連の業界人が集結した。コロナ禍で中止されていたこの賀詞交歓会だったが、豊田章男自工会会長は新型コロナウイルス陽性で欠席(前回の20年は米CESに出向き欠席)となり、主役不在で気の抜けたものとなった(なお、5日の賀詞交歓会は欠席したものの、13日に幕張メッセで開幕した東京オートサロンには元気な姿を現した。プレスカンファレンスの第一弾のトヨタブースに登場して「くるま好きだからこそできる、カーボンニュートラル実現がある」と宣言して東京オートサロンを盛り上げる章男節を見せていた)。
それでも賀詞交歓会には片山正則(いすゞ自動車社長)・三部敏宏(ホンダ社長)・内田誠(日産自動車社長)・鈴木俊宏(スズキ社長)・日髙祥博(ヤマハ発動機社長)氏ら自工会副会長陣が勢ぞろいし、OEM各社トップに加えデンソーの有馬浩二社長(日本自動車部品工業会会長)などサプライヤー、販売業界トップ一同も久しぶりに集う盛況ぶりだった。
その中で、存在感を示していたのが業界の最長老である鈴木修スズキ相談役だった。
1月30日に93歳となる鈴木修氏だが、筆者が修氏にお会いするのはスズキ会長としての最後のインタビューをして以来となる(「スズキ・鈴木修会長が語る経営者人生、自己採点は「51勝49敗」の真意」参照)。賀詞交歓会では、「昨年はインドにも行き、ゴルフのラウンドは年間52回したよ」と健在ぶりを語ってくれた。
そのスズキの世界戦略の成功例として挙げられるインドが、今年23年中に中国を抜いて人口世界一になるという。さらに、国連によると2050年には中国の人口は13億人強に減少、反対にインドの人口は16億人超となり、圧倒的に世界トップの人口を抱えることになる。