ルノー日産ルノーと日産の出資比率をめぐる交渉が続く。日仏連合の大きな転換点を迎えそうだ Photo:EPA=JIJI

ルノーのEV新会社に
クアルコムが出資

 仏ルノーは、11月8日にパリで事業改革説明会を開き、事業を5分割し、電気自動車(EV)部門の新会社「アンペア」に半導体大手の米クアルコムが出資することを発表した。また、米IT大手のグーグルと車載向け基盤ソフトなどの共同開発で提携することも発表した。

 ルノーは現在の事業を、新EV部門の「アンペア」、ガソリン車・ハイブリッド車など内燃機関車エンジン部門の「ホース」、スポーツ車の「アルピーヌ」のほか、金融サービス、モビリティおよびリサイクルサービスの5つに分割する。エンジン部門のホースは、中国・浙江吉利控股集団の吉利汽車と折半出資する新会社となる。

 注目されたEV新会社への日産自動車・三菱自動車工業の出資・参画については「検討中」として見送られた。

 それでもルノーの新事業改革の目玉であるEV事業には、グーグルとクアルコムというIT・半導体の大手が連携相手に加わった。既存のエンジン車部門では、ボルボを傘下に持つ中国・吉利汽車と合弁新会社を設立して、新たな協業先が一気に増加することになる。