「本当に出世したくない」と
割り切れれば幸せ
「出世する」とはどういうことか。
組織のなかで、中枢の位置を占め、重要な意思決定を担う。その職責の大きさゆえに報酬は高い。また、社内外からの高い評価を得られやすい。
しかしながら、一方では、そのポジションを狙う他者との間での競争が常にあり、双肩にかかるプレッシャーも大きく、また結局のところ、ポジションを獲得するためには上位者たちの覚えをめでたくする(そして反対者を減らす)必要がある。よって常に良い結果を収めるとともに、あらゆる場面で如才なく立ち振る舞う必要がある。
あとはこのような日々を送ることが本人にとって幸せかどうかなのだが、もちろん幸せな人もいるだろうが、それを幸せと思わない人もいる。そして、どちらとも言えないという人が一番多いだろう。
“積極的に出世をしたくない人“はかなり幸せである。社内外の評価や報酬のためにプレッシャーと対峙(たいじ)するよりも、自分のやりたいことだけをやっていた方がよいと割り切れるからだ。