かつて昭和の時代、植木等というコメディアンが映画で「サラリーマンは気楽な稼業」だとして、二日酔いや寝ぼけていても、タイムレコーダ―さえ押せばなんとかなるさ…などと歌った。
今は「二日酔いでも寝ぼけていても、PCカメラの設定次第で、どうにか格好がつく」時代である。そこそこ成果を出していればクビにもならない。こんな感じで気楽にサラリーマン生活をすればよいのである。
人事考課の評定、普通であればOKである。そのうち、自分が心から燃えるような仕事に出合ったなら、一生懸命に頑張ればいいし、選択肢1に変わってもいい。仕事以外に楽しみを見つける選択肢3に変わってもいい。選択肢4は可変性の高い選択肢なのである。
60歳定年時代ならトータル40年程度の時間軸で考え、およそ20年で“勝ち組”に入り、後半15年で仕上げて、最後の5年はのんびりするといった人生設計でよかった。ただ、これからは80歳くらいまで現役なのだとして、60年くらいは働くのである。
これまでの成功法則の時間軸とは明らかに異なるから、その戦略も違うものであってよいのだ。もちろん選択肢1でも2でも3でもよいが、「シン植木等」としての選択肢4でも何も悪くないのだ。
(プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役 秋山 進、構成/ライター 奥田由意)