誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
思い切ってしくじりに行こう
仕事でもプライベートでも、なにかにチャレンジするときは、「失敗したらどうしよう」「他の人の目が気になる」なんて不安になることがあるでしょう。それでもチャレンジするならいいのですが、不安が強すぎて行動を起こさないことさえあります。
それは、とてももったいないことなんです。「思い切ってしくじりに行こう」くらいの勢いで臨んだほうがいいと思います。よくいわれることですが、時は金なりですし、人生は一度きり。誰にとっても時間は有限で、あっという間に過ぎ去っていくものです。
現状維持では前進なし
チャレンジするときは、悔いが残らない程度に準備はしたほうがいいですが、どれだけ準備万端に整えても、いざやってみると思いもかけない事態に遭遇したりします。
事業を起こすときも、どれだけ練りに練って事業計画を作成したとしても、いざ実行してみると、事前の想定とはかけ離れた事態に陥ったりします。だから、失敗するかもしれないと躊躇するより、まずは失敗覚悟でチャレンジしてみたほうがいいと思うんです。
なにごともそうですが、大なり小なりリスクをとらないと前進できません。別のいい方をすると、リスクをとるからこそ、リターンを得られるわけです。現状維持で安全圏内に身を置いているかぎりは、足踏み状態です。
人生はケーキのようなもの?
チャレンジすれば、失敗することもあります。しかし、その失敗が次のチャレンジの糧になるという意味では、どんな失敗も、失敗ではありませんし、「落ち込む時間も楽しんじゃえばいい」と覚悟を決めておけばいいと思います。
人間は一度落ち込んでも、生きている限り、いずれ必ず上向くものです。現状維持で安全圏に安住するばかりの人生より、いろいろなことにチャレンジしながら、多少の浮き沈みがあったほうが面白いはずです。
ただのスポンジケーキも美味しいかもしれませんが、生クリームでコーティングして、イチゴやキウイフルーツを載せたりしたほうが、より美味しくなるようなもの。いろんなものを足したり引いたりして、自分の人生を美味しくデコレーションしていくイメージです。
チャレンジした時点で
なにかを得ている
その過程で多少の失敗を含めてたどりつく成功なのです。思い切ってしくじりに行こうと思ったほうが、その先の成功に近づけるというものです。「なにかをしたい」と思って正々堂々と挑んだということ自体が大事です。
それで成功したらめちゃくちゃ嬉しいし、うまくいかなかったとしても、もうその時点でなにかを得ているわけです。失敗というのは近視眼的な見方であって、トータルでみれば、どんなことも成功になるんです。
そういうチャレンジをどんどん繰り返したほうが、アナタの人間性に深みを与えてくれるはずです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。