ところが、多くの人は無自覚に糖質をとり過ぎ、脂肪肝の状態で生活を送っています。この状態だと肝臓の機能がうまく働かず、ダイエットにとり組んでも脂肪を燃やす効果を十分に得られません

 なかなかやせられない……と感じたら、まずは脂肪肝の疑いがあるかを上記のチェックリストで確認してみましょう。3つ以上あてはまれば脂肪肝の可能性があります。脂肪肝とは、性別や年齢に関係なく、意外となりやすいものなのです。

やせられない理由はここにあった
脂肪肝って何?

 脂肪肝とは、ひとことでいうと肝臓に脂肪がたまり過ぎた状態。糖質過多の食事やアルコールの過剰摂取などで簡単に招いてしまう、いわば肝臓の現代病といっても過言ではありません。

 肝臓につく脂肪は「中性脂肪」といい、主な働きは体を動かすときに使われるエネルギー源です。通常は肝臓に蓄えられており、体のエネルギー源であるブドウ糖が不足した際に、それを補うために用いられます。正常な肝臓には3~5%の中性脂肪がありますが、不摂生な生活が続くと、中性脂肪はみるみる増加。その結果、肝臓に中性脂肪が必要以上にたまり、20%を超えると脂肪肝と呼ばれる状態に突入するのです。

 脂肪肝になると、肝臓の細胞の6割以上を占める「肝細胞」が炎症を起こして壊れてしまいます。すると、肝細胞内の中性脂肪が血液中にあふれ出し、体のあちこちに移動。この状態が続くと、お腹や脚、腕などに脂肪として蓄積され、肥満へと繋がってしまうのです。もっとひどい場合には、血液がドロドロになって動脈硬化を引き起こすなど、病気のリスクも高まります。

 このように、肝臓に脂肪がたまると肥満の進行に加え、健康への被害ももたらします。やせるだけでなく、健やかな体をつくるためにも、余分な中性脂肪を減らして脂肪肝を改善しましょう。