いきなりステーキPhoto:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年10〜12月度のラーメン・カレー・定食編だ。

いきなり!ステーキの深刻業績続く
大戸屋と日高屋は明暗

 ラーメン・カレー・定食の主要5社が発表した2022年10〜12月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯いきなり!ステーキ(ペッパーフードサービス)の既存店売上高
 10月度:前年同月比105.7%(5.7%増)
 11月度:同86.3%(13.7%減)
 12月度:同94.7%(5.3%減)

◯餃子の王将(王将フードサービス)の既存店売上高
 10月度:前年同月比108.1%(8.1%増)
 11月度:同104.7%(4.7%増)
 12月度:同105.6%(5.6%増)

◯大戸屋(大戸屋ホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 10月度:前年同月比126.0%(26.0%増)
 11月度:同110.2%(10.2%増)
 12月度:同109.8%(9.8%増)

◯日高屋(ハイデイ日高)の既存店売上高
 10月度:前年同月比138.7%(38.7%増)
 11月度:同119.5%(19.5%増)
 12月度:同118.2%(18.2%増)

◯CoCo壱番屋(壱番屋)の既存店売上高
 10月度:前年同月比107.7%(7.7%増)
 11月度:同106.4%(6.4%増)
 12月度:同105.8%(5.8%増)

 12月度の実績を見ると、餃子の王将、大戸屋、日高屋、CoCo壱番屋の4社は前年実績を超えている。一方で、いきなり!ステーキのみが前年同月比94.7%(5.3%減)と前年実績に届いていない。

「5.3%の減収なら、そこまでダメージを負っていないのではないか」と思うかもしれない。しかし、事態は想像以上に深刻だ。ふたを開けて見ると、月次の数値からは想像もできない「不都合な実態」が見えてくる。次のページで詳しく解説しよう。