それは、「借入金を活用できる」ということ。

 借入金を活用することで、手持ちの資金よりもはるかに多額の投資が可能になり、大きなリターンを狙うことができるようになります。ただし、投資用の不動産ローンの金利は居住用の住宅ローンより高くなるのが一般的です。

不動産投資は難易度が高く
勉強と経験が必要

 不動産投資を検討する際には、なんといっても「価格」が重要になります。その価格で購入したとして、想定される家賃収入と借入金返済で採算は合うのか、将来売却する際に値上がりが見込めるのか、値下がりのリスクはどうなのか、を的確に判断する必要があります。

 さらに、空室になった場合にすぐに入居希望者は見つかるのか、管理は自分でするのか、管理会社に任せるのか、などなど検討すべき点は多岐に渡ります。

 また、借りる人の身になって考えればわかりますが、駅やスーパーは近いか、子育て世代が主要な借り手であれば、学区や治安も重要なチェックポイントになります。立地や間取り、築年数やグレードによって、価格も期待できるリターンもまったく違ってくるのです。

 つまり、不動産投資は「目利き力」が必須だということです。相当勉強と経験が必要だと思ってください。

 制約もあり、難易度の高い不動産投資ですが、証券投資と組み合わせることで老後の資産形成は有利になります。

 たとえば、借入金を活用して賃貸マンションに投資、そこから得られる賃料収入から借入金を返済しても残額があれば、毎月の積み立て投資に回して資産形成をスピードアップすることが可能になるでしょう。また、物件価格が上がれば売却益を確保することも可能です。

「証券投資と不動産投資」を組み合わせた資産形成プランは、投資可能な余裕資金があり、借入金の活用が可能な人が対象です。さらに、勉強熱心な人に限って可能な方法だということを覚えておいてください。