筆者は、吉本でお笑いコンビ「オオカミ少年」で活動する傍ら、探偵事務所の代表を務めています。探偵歴10年の中で私はさまざまな案件を取り扱いました。依頼主もさまざまで、直接相談してこられる方や、知人や探偵仲間からの紹介もありますが、時々弁護士からの代理相談もあります。今回は、弁護士案件で対応した「行動調査」についてご紹介いたします。(探偵芸人 オオカミ少年・片岡正徳、登場人物はすべて仮名)
歌舞伎町の相談舞い込む
弁護士からの急な依頼
ある日の午後2時過ぎ、不貞調査の張り込み中に電話が鳴ったのでスマホを見てみると、前回も登場した内田弁護士からの着信でした。まだ対象者に動きはなさそうなので、通話ボタンを押しました。内田弁護士は挨拶もそこそこに、すぐに相談内容を切り出してきました。
「突然ですが、本日の夜10時から調査をお願いできませんか?」
内田弁護士は、いつも突然の案件を持ちかけてきます。その理由ははっきりしています。内田弁護士は新宿区の歌舞伎町に事務所を構えており、土地柄からか多くは“人捜し調査”で、「働いている人や知り合いがいなくなったから捜してほしい」「知り合いが歌舞伎町で働いているかもしれないから捜してほしい」などです。