独自化することで市場の「先駆者」利益が得られる

差別化は、プロダクトに焦点を当てますが、
独自化は、ターゲット層に焦点を当てます。

 市場と実際に使うお客様を中心に考える独自化は、市場に「新しい価値を提供する」という意味ではイノベーションということが言えます。

 マーケティング活動をしていく企業にとって、独自化をすることで新しい市場の先駆者になれば競争相手もないため、価格設定も自社でできるために「先駆者」としての利益を得ることができます。

 競争が激しい市場の中で差別化をしようとすると、どうしても価格競争になり値引きをしなくてはならなくなりがちです。

 一方で、独自化に成功すると初期の段階では価格競争に陥ることがないため、利益を確保することができます。

 差別化を中心にして自社製品の良さを追求していくことは、持続的イノベーションと呼ばれ、独自な市場を創り出すことを、破壊的イノベーションと呼びます。

 1990年代の家庭用ゲーム機市場でいえば、高性能なマシンを市場に投入しようと製品スペックを上げていったPSやX-Boxが前者に当たり、画質のきれいさなどのスペックでは劣るけれども、コードレスリモコンを使って家族で楽しく遊べる新しい使い方を再提案したWiiは、後者にあたると言われています。