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親子関係はいつでもすれ違う。たとえそれが、わが子の将来を案じてかけた言葉でも、チョイスを間違えれば相手を深く傷つけ、自己肯定感を下げてしまうことも。言葉を発する前に立ち止まり、セリフを“言いかえ”てみると、良好な親子関係が築けるかもしれない。本稿は、大野萌子『よけいなひと言をわかりあえるセリフに変える親子のための言いかえ図鑑』(サンマーク出版)の一部を抜粋・編集したものです。
9歳になるまでは
親の導きが必要
9歳くらいまでの子どもは、自己判断して行動することが難しいため、親の導きが必要です。以前、私が学習教室で小学生に指導していたときも、「3年生(9歳)までは親の教育」と言われていました。ただし、過剰かつ強引に勉強や習いごとを押しつけるのはよくありません。
10歳を過ぎると心身が発達して自我が芽生えますから、子どもの意思を尊重して何を取捨選択するか話し合いましょう。子どもに情報を与えたり体験させたりして、いろんなことに興味を持たせることも大事です。
知ることで興味関心が持てるようになりますから、好奇心を刺激するきっかけを与えてあげてください。選択肢が増えれば、子どもは自分で考えて判断するようになります。
親の意向も伝えたうえで、本人にとって最適な選択をサポートしましょう。もし失敗しても、リカバリーできれば貴重な経験になります。このとき、マイナス面を直すよりプラス面を伸ばすこと。すると自己肯定感が高まり、次のチャレンジに踏み出せるようになるのです。
勉強しない子どもに
イライラしたときの言いかえ
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◎わかりあえるひと言「勉強しようね」
国民的アニメの『ドラえもん』で、のび太がいつもママから「宿題しなさい」と怒られているように、子どもに勉強をさせようと苦心している親御さんは多いと思います。でも強制や押しつけで「やらされ感」が強まれば強まるほど、本人はやる気をなくしてしまいます。
低学年までの子どもは、勉強と言われても何をすればいいかわかりませんし、高学年になると親の命令に反発することも。そうなると、子どもが得意な科目まで嫌いになってしまう可能性もあります。大人もそうですが、やらなくちゃいけないと頭でわかっていることでも、上から目線で「やれ」と言われたらイラッとしますよね。
子どもも一方的に「命令・強制」されるよりは、「協働」のニュアンスで「勉強しようね」「7時までに宿題終わらせようか」と言われたほうが、やる気になりやすいのです。「協働」といっても、必ずしも親が勉強をこと細かに見てやる必要はありません。親は子どものそばで仕事したりお茶を入れてあげたり、同じ空間にいればいいので、「リビング学習」がおすすめ。
「何かわからないことがあったら声かけてね」と言えば、子どもも安心して勉強に取り組めます。
低学年までは、準備や順番を手伝ってあげたほうがいいでしょう。毎日、何をどれだけやるかルールや計画を決めると、「今日は何時からやろうか?」と勉強する前提で会話する流れができます。気持ちも切り替えやすくなりますから、試してみてください。
塾や習いごとに
たくさんお金を使ったとき
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◎わかりあえるひと言「できることは応援するからね」
幼児教室や塾や習いごとは、親がよかれと思って子どもを通わせているケースが大半ですよね。にもかかわらず、「これだけお金をかけたのに」とつい罵ってしまうことは、子育てを「してやっている」と捉えて、子どもを自分の思い通りに育てようという考え方。「あなたのため」は「自分のため」です。子育てを「損得勘定」で考えてしまっているのです。
期待通りの成果が出なくて罵倒したり無理強いしたりすれば、子どもにどんな影響を及ぼすでしょうか。自分はダメな子だと刷り込まれれば、当然、自信も自己肯定感もなくなります。小さいうちは我慢して、親の期待に応えるために塾や習いごとを続けるかもしれません。しかし、自我が芽生えたら親にやらされてきたことをすべて拒否して、反抗的になることも。
子どもが伸び伸び進んでいけるように、「できることは応援するからね」とサポート役に徹するのが親の役目。いくらお金をかけても、子どもの才能がどこまで伸びるかはやってみなければわかりません。本人にやる気がなかったり、そもそも向いていなければ、続かない可能性も大いにあります。大人でも英会話やダイエットで挫折する人が多いのですから。
それでも親が過剰に子どもに期待したり、お金を使ったありがたみをわからせようとしたりしても、悪影響にしかなりません。経済的な事情を子どもに話すことを否定はしませんが、お金を引き合いに出さずに応援して見守るほうが、子どものやる気をうながすのです。
子どもの就職先が
不安なときのひと言
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◎わかりあえるひと言「どんな会社(仕事)なの?」
私はカウンセリングの仕事をしているのですが、「自分が選んだ仕事を親に認めてもらえない」「社会人として評価してもらえない」といった理由で、後ろ向きになっている人が少なくありません。







