調子がよければ1日10ページ以上書くべし
メモは深掘りにせよ、多面的な書き方にせよ、調子が出た時は、1日10ページに制限することなく、どんどん書き続けるのがよい。
特に嫌なことがあった時、どうしても理解できない時、理不尽な思いに腹が煮えくりかえる時、意気消沈している時には、深掘りにしろ、多面的な書き方にしろ、20分くらいメモにはき出していくと、とてもすっきりする。納得するまで書き続ければよい。
議論の余地なく相手が理不尽だと思っても、メモを書いていくうちに、もう少し冷静に考えることができるようになる。相手の立場、相手の行動の理由が少しでも見えてくるかもしれない。
相手への期待が高く、それを裏切られて憤慨している場合も、なぜ期待が高かったのか、相手はそれに応えようとしたのか、応えようとしてできなかったのかが見えてくると、少し違う立場から考えられるようになる。
書き続けると心の中の「もやもや」の正体がわかる
頭の中がもやもやして、うまく言えないがために気分が悪い時も、そのもやもやを全部はき出し、正体が見えると、気分がずいぶん変わってくる。正体がわからないと、悪いほうへ悪いほうへ考えがちだ。
ところが正体がわかることで、最悪でもこのくらいでおさまりそうだとか、いや、なんとかなるかもしれないぞ、と前向きに考えることができるようになる。当然気持ちもおさまっていく。1ページ1分で書けるようになっていると、ここまでせいぜい15~20分ぐらいしかかからない。
(本稿は、『ゼロ秒思考』より一部を抜粋・編集したものです)