「健やかな人間関係」を保つために、やってはいけないこと
「いつも他人と比べてしまう」「このままでいいのか、と焦る」「いつまでたっても自信が持てない…」。仕事や人生に悩んでしまった時、どう考えればいいのでしょうか。『機嫌のデザイン』の著者であり、数々の名言がTwitterで話題となった、プロダクトデザイナー・秋田道夫氏の「毎日を機嫌よく生きるためのヒント」を紹介します。
相手に見返りを求めたり、依存しないために
─特定の人や組織、ブランドに執着せず、適度な距離感を保っている。秋田さんにはそんな雰囲気があります。
そうですね。場所もそうです。
東京のいろんな場所に行っても、大阪に行っても、名古屋に行っても、新潟に行っても、どこに行っても楽しめます。
逆にいえば特定の場所に特別な意味があるわけではなく、その時々で出会う人との関係性でその都度に成立する楽しさだと思います。
よくいうんですよ。「愛用すれども、愛着せず」と。
─「愛着」は一見、よいことのように思えますが。
たしかに愛でることはよいことかもしれません。
しかしそこには「愛着=執着」という図式があって相手に見返りを求めたり、依存へとつながったりしますよね。
「これでないとダメ」と執着するのは、あまり健やかではありません。
人やものもずっとあるわけでもないし時には壊れもします。
そんな「覚悟」を前提で付き合わなくちゃと思っていますので。
─なるほど。なにごとも永続するものではないという前提に立つと、愛着はむしろ危険ですね。
そういうことです。ようするに、相手に期待し過ぎない。
愛着が過ぎると、ほとんどの場合は失望を生みます。
大事なのは、自分自身を保つことです。
特定のものへの愛着が行き過ぎて、ものが生きている人の生き方を左右してはいけないと思っています。
(秋田道夫著『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』から一部を抜粋・改変したものです)
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★Twitterでは語られてこなかった「シンプルな考え方」
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いつも他人と比べてしまう。
このままでいいのか、と焦る。
いつまでたっても自信が持てない。
仕事や人生に悩んでしまった時、
どう考えればいいのでしょうか。
「何事につけ『期待するな』です。
世間にも家族にも友人にも
さらには自分にも。」
秋田道夫、69歳。
プロダクトデザイナー。
大手メーカーでオーディオ機器などの製品デザインを手がける。
その後、フリーランスとして独立。
誰もが街中でみかけるLED式薄型信号機や、
交通系ICカードのチャージ機、
虎ノ門ヒルズのセキュリティーゲートなどの公共機器をデザインする。
それだけではなく、コーヒーメーカー、1本用ワインセラー、
文房具、土鍋、ベビーソープ、カバンなど
幅広く日常生活にまつわる製品のデザインに関わる。
そして、2021年の3月からは
Twitterで「自分の思ったことや感じたこと」の発信をはじめます。
「デザインは一晩寝かした方が良い。
それより大事な事はデザイナーがちゃんと寝たほうが良い。」
「どんどん本を読んで色々なものを観てください。
そしてどんどん忘れてください。
それでも残っているのがあなたの知識です。」
これらのツイートが多くの人々の心を捉え、拡散されると、
わずか2日間で7万人以上が秋田氏をフォローしました。
現在のフォロワー数は10万人を超えています。
秋田氏の「シンプルで本質をとらえた言葉」に触れることで
日々抱いている悩みや焦り、気負いが消えていき
心がフッと軽くなると感じている人が、数多くいるのです。
そんな秋田氏が繰り返し語っているのは、
「機嫌よくいること」の大切さです。
どうすれば、自分の機嫌を自分でとることができるのか。
「別に前向きではありません。ただ機嫌がいいだけです。」
そう語る秋田氏に質問し、会話をするなかで、
「機嫌よく日々とつき合う」ためのヒントが
いくつも浮かび上がってきました。
本書では、秋田氏との会話文形式により
Twitterでは語られてこなかった
「まわりに左右されないシンプルな考え方」を紹介していきます。
【本書の目次】
プロローグ
はじめに
1章 機嫌をデザインする ―機嫌をよく保つには、まわりに期待をしない
2章 人間関係をデザインする ―誰に対しても素直に接する
3章 仕事をデザインする ―知識よりも人を知ることのほうが大切です
4章 感性をデザインする 自分にとって心地よいものを選ぶ
エピローグ
おわりに