「将来のお金の不安が尽きない」「貯金や投資なんて余裕はない」「罪悪感で買い物を楽しめない」──​どうすればお金に悩まされず、毎日を過ごせるか? その答えを提示し、世界で累計100万部突破した大ベストセラー『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』がついに日本に上陸した。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まり、全米から世界中へと実践者が増えている。ケチケチ切り詰めないし、買い物もガマンしない。お金への意識を変え、行動を学ぶだけで、誰もがリッチな毎日を送ることができる。本稿では本書から一部を特別に公開する。

【資産運用の達人が断言】お金が増えない人に共通する「残念な2つの口グセ」Photo: Adobe Stock

(1)「平均的なリターンじゃダメだ」

 アメリカ文化は平均であることを良しとしない。

「平均的な人間関係や平均的な収入を求める人などいるだろうか?」

 金融機関は、私たちのそうした心理につけこむ。平均であることはダメだ、退屈だ、もっと改善できると提案してくる。

「平均を上回ろう」という謳い文句で有名なロボアドバイザーの広告キャンペーンすらある。

 実際は、平均リターンを上回ることなどほとんどできない。

 むしろ、8パーセントという平均リターンは決して悪くない。

 皮肉なことに、「平均であること」を恐れる人々は、平均を下回る投資ばかりに手を出す。

 頻繁に売買し、思い切った賭けに出て、高い税金を課せられ、無駄な手数料を払う。

 人間関係や仕事においては、平均を上回ろうと努力することは悪くない。

 ただ資産運用においては、平均で十分なのだ。

(2)「損するのが怖い」

 気持ちはわかる。ニュースのヘッドラインに「暴落」、「ロストジェネレーション」などといった見出しが躍った金融危機を経験すれば、そう思うのも無理はない。

 ただ、もっと長期的な視点を持とう。景気は循環する。

 もし2009年に株式市場から資金を引きあげていれば、あなたは史上最長の上昇相場の1つを逃したことになる。

 恐怖は資産運用をしない理由にはならない。投資の選択肢はいくらでもある。

 リスクの高い投資があれば、リスクの低い投資もある。あなたのリスク許容度次第だ。

 お金の運用を自動化すれば、あなたはほかの投資家が恐怖に怯えているときに、彼らを出し抜くことができる。

 これまで通り、貯蓄と投資を続けよう。他人が怯えているときこそ、割安に投資できる絶好のチャンスだ。

(本原稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)

ラミット・セティ Ramit Sethi

ウェブサイト「I Will Teach You To Be Rich」を運営し、お金やビジネス、心理学について幅広い読者に向けて情報を発信している。これまでにThe New York Times、Fortune、The Wall Street Journalなど多くの経済メディアで取り上げられてきた。スタンフォード大学でテクノロジーと心理学を学び、現在は妻とニューヨークに住んでいる。2023年4月より、Netflixでラミット・セティを特集した『ハウ・トゥー・ゲット・リッチ』が全世界に配信。