ゴールデンウィークも終わり、「5月病」に悩まされる人もちらほらいるのではないだろうか。学生であれば入学式、社会人であれば仕事の異動や転勤、様々な変化があっただろう。希望通りの進路に就けた人もいれば、思わぬ結果になって新たなはじまりを迎えた人もいるだろう。
この春、「選ばれなかった」ことをテーマにした書籍『あの日、選ばれなかった君へ 新しい自分に生まれ変わるための7枚のメモ』(阿部広太郎)が刊行された。4月25日に青山ブックセンター本店で行われた阿部広太郎氏と芝山大補氏のトークイベントから、一部を再構成してお届けする。
史上最強のお笑い講師vs史上最強のコピーライター(笑)
阿部広太郎(以下、阿部) まず、自己紹介をさせていただきます。コピーライターをしております阿部広太郎と申します。広告の文章を書く仕事を10年以上やってきていて、「企画でメシを食っていく」という半年間の連続講座を2015年から毎年やっています。その講座にですね、ネタ作家の芝山大補さんが参加してくださって。
芝山大補(以下、芝山) そうそう、僕は生徒ですもんね。
阿部 いやいや、僕は一緒に企画を出してくれる仲間だと思ってます。
芝山 いやいや、やっぱり先生ですよ。しっかり線は引いていて、尊敬してます。いい距離感でやらせてもらってます。
阿部 ありがとうございます。それでは、芝山さんの自己紹介をお願いします。
芝山 僕はですね、芝山大補と言いまして。芸人さんのネタを作る仕事をしております。元々は芸人で、フワちゃんとコンビ組んでました。芸人さんの技術っていうのは、あんまり言語化されてきてなかったので、言語化したら、みんなが面白くなるんかなという好奇心から、TikTokだったり、YouTube動画で発信して、活動を続けてたら、本を作らないかっていう話になって、『おもろい話し方』という本を出して、今に至ります。
阿部 笑いの力で、人間関係に悩む人を救いたいと書かれていましたね。
芝山 そうですね、初めは、どちらかというと好奇心でやってたんです。でも、TikTokの生配信で、学校のことですごい悩んでます、こんな酷いことを言われたとかコメントで来て。それで、お笑いでこういう技術があるから、こういうふうに返してみたらええねんって話したら、その次に生配信した時に、言われた通りやったらウケましたってコメントをくれて。そんな感じでいろんな相談に乗ってたんです。デートで最初にボケるんやったら、どんなボケがいいですか? とか。ちょっとボケる勇気がない人には、こんな技術はどうかな? とか。そういうのを、TikTokとか、YouTubeとかで動画にしていって。理論を立てていったんですよね。
阿部 名乗ることとか宣言することの大事さを芝山さんから教わりました。プロフィールに書かれているのは「史上最強のお笑い講師」でしたっけ。
芝山 お笑い講師の方は結構いるじゃないですか。でも僕はその中で多分1番、一般の人を面白くできるだろうと。それで「史上最強」ですね。
阿部 なるほど。僕だったら…と考えると、史上最強のコピーライターとは絶対に言えないですね(笑)。
芝山 いやいやいや、そこは言っておきましょう。史上最強のコピーライターですよ。何を謙遜してるんですか。