「難易度」が低くて、
確実に「結果」が出ることから始める

 こうして、スケジュール帳を埋めたら、あとは、そのアポイントをひたすらこなしていきます。

 日中のほぼすべての時間を外回りの営業に費やして、毎日、帰社するのは夜の10時くらい。同僚が次々と「おつかれさま~」と退社していくのを横目に、「営業報告書の作成」「メールの送信・返信」などの事務処理や、「提案書の作成」を夜中までかけて行いました。

 僕は、事務処理は苦手だし嫌いだから、毎日毎日夜中までデスクワークをするのは、まさに「苦行」でしかありませんでした。正直なところ、もっと早く帰社して、通常の時間に事務処理をしたいとも思いましたが、それをやると、お客様の「母数」を最大化することができません。

 だから、「人が起きている時にしかお客様には会えないんやから、人が寝ている時に自分の仕事をするしかないやろ。がんばれ」と自分に言い聞かせて、誰もいないオフィスで歯を食いしばりながら、コツコツと夜遅くまで事務処理に励みました。

 そして、やはりこれは正解でした。

 当時の僕は、営業マンとしてはまったくの“青二才”。今思えば、無駄なことも山ほどやっていましたし、営業テクニックも未熟でしたから、「営業効率」はおそろしく低かったと思います。

 先輩営業マンが1ヵ月に30人のお客様に会って10件を成約させていたとすれば、当時の僕は30人で5件くらいしか成約できていなかったんじゃないでしょうか。それくらいの実力差はあったと思います。

 だけど、そんな僕でも、アポ取りをやりまくって、営業に駆けずり回って、1ヵ月に2倍の60人のお客様にアプローチすれば、成約件数も2倍の10件くらいにはなります。営業は「確率論」ですから、たとえ営業効率が悪くても、圧倒的な「量」をこなせば、先輩と肩を並べるくらいの「結果」を残すことは可能なのです。

 実際、僕はプルデンシャル生命保険に入社してすぐに、新人営業マンとしては「十分に合格」と評価される成績を収めることができました。それは、僕に営業マンとしての素質があったからではなく、とにかく「量」をこなすために必死に駆けずり回ったからなのです。

 大事なのは、いきなりテクニックに走ろうとしないことです。

 だって、付け焼き刃のテクニックで結果が出るほど、営業は甘くないからです。中学生のナンパだってすぐには上達しないんだから、営業テクニックがそんなに簡単に上達しないのは当然のことでしょう。

 だけど、お客様にアプローチする「母数」を増やすのは、誰でもやろうとさえすればできることです。であれば、難易度は低いけれども、確実に結果が出ることに専念するのが得策です。

 まず、「母数」を追求する。

 これが、営業マンとして成功する第一歩なのです。その手法は『超★営業思考』に詳しく書いてありますので、ぜひお読みください。